食生活などが異なる4民族の肥満男性(BMI40 前後)64人のうち、半数が毎朝40gのクルミを食べた。4週間後、すべての民族で、クルミ摂取群は非摂取群(対照群)に比べ、中性脂肪が有意に下がった。

アーモンドとクルミは、ダイエットや美肌に有効な栄養素を含むナッツ界のツートップ、1つはクルミ。食前や小腹が空いたときに食べよう。

 クルミも体重維持や中性脂肪の減少に役立つという研究がある。加えて、クルミには不飽和脂肪酸のうち、n -3系脂肪酸のα -リノレン酸が多く含まれているのも特徴だ。「n -3系脂肪酸は魚油やシソ油、亜麻仁油などにも含まれているが、クルミは調理せずに食べられる点が優れている」(井上教授)。

 また、「クルミは主なナッツの中で、最も多くポリフェノールを含むため、抗酸化作用が高い」(カリフォルニアくるみ協会)。クルミもアンチエイジングに効果大だ。

クルミ
 クルミを毎日食べると、体重の減少や減少した体重の維持に効果があるという研究がある。また、クルミに含まれるα-リノレン酸は、血管をしなやかにしたり、細胞の活性化を促したりするため、美肌効果も期待できる。

そのほかの健康効果
・心血管疾患を予防
α-リノレン酸は血中の悪玉コレステロールを減らし、動脈硬化や心臓病を防ぐ。

・男性の不妊改善効果も
クルミを毎日食べた男性では精子の活力、運動性、形態が改善されたという報告もある。


ナッツで最も多くn-3系脂肪酸を含む
多くのナッツの脂肪はオレイン酸が主成分だが、クルミの成分は異なる。特徴的なのは、n-3系脂肪酸のα-リノレン酸を多く含むこと。「α-リノレン酸は血液の流れをよくしたり、血管をしなやかにしたりするため、メタボ予防に効果的」(井上教授)。
この人に聞きました
井上浩義教授
井上浩義教授
慶應義塾大学医学部化学教室
理学博士、医学博士。九州大学大学院理学研究科博士課程修了。2008年から現職。専門は薬理学、生理学だが、アーモンドをはじめとするナッツ類の研究にも定評がある。「私自身、ナッツを食べ始めて3カ月で体重が5kg減り、悩みだった吹き出物がなくなりました」。

取材・文/村山真由美 構成/平野亜矢(編集部)
※日経ヘルス2014年11月号掲載記事を転載
この記事は雑誌記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります