発酵おうちごはん料理教室を主催する
山口さきさん
1983年徳島県生まれ。祖父が経営する「うなぎの味処山口屋」の孫として生まれる。会社員を経て、米国でオーガニックフードを学ぶ。2016年から、山口飲食という名称で、徳島市で発酵おうちごはん料理教室を主催している。
麹が1袋ずつ配られ、味噌作りする前の様子。料理教室の参加者は、県外からがほとんど。発酵おうちごはん講座だけでなく、発酵おうちおやつ講座などがある。
麹が1袋ずつ配られ、味噌作りする前の様子。料理教室の参加者は、県外からがほとんど。発酵おうちごはん講座だけでなく、発酵おうちおやつ講座などがある。

 徳島で「発酵おうちごはん料理教室」を開く山口さきさん。発酵食を簡単に取り入れられる方法を教えて2年弱。フォロワー数2万8000人と、インスタグラムでも注目を集める。

 「日本の伝統的な調味料である醤油、味噌、みりん、酢、酒は、いずれも“発酵”の過程を経たもの。日本ではそれだけ“発酵”が身近です。教室では麹の解説から、塩麹や醤油麹、甘酒など、“発酵”調味料の使い方を教えています」と山口さん。

 その“発酵”調味料の一つが「塩酒粕」だ。「塩酒粕は、混ぜるだけと簡単。お薦めのアレンジは鮭フレークです。作り置きすれば、毎日手軽に発酵食を取り入れられます。オムレツにするとチーズのような味わいになります」(山口さん)。

 発酵食を通して、様々な変化を感じる人が多いようだ。「作るのに時間がかかるため、私も暮らし方がゆっくり丁寧にと変化してきました。教室に参加された方からは、便秘が改善したり、肌荒れしにくくなったという声も聞きます」。

山口さんオススメの発酵調味料

混ぜるだけ「塩酒粕」

材料(作りやすい分量)
板酒粕 ……………………… 150g
水 …………………………… 150ml
塩 …………………………… 大さじ3
ハチミツ …………………… 大さじ2
本みりん …………………… 大さじ2


作り方
板酒粕を手で小さくちぎる。ボウルにすべての材料を入れてなめらかになるまで混ぜる。

※冷蔵庫に保存し、1か月を目安に使い切る。

塩酒粕はこんなアレンジも

鮭フレーク

材料(作りやすい分量)
生鮭 ……………………… 2切れ(約180g)
塩酒粕 …………………… 大さじ1

作り方
生鮭の両面に塩酒粕を塗り、20分ほど置く。その鮭を耐熱容器に入れ、ラップをかけて、電子レンジ(600W)で2分加熱する。皮をとり、身を細かくほぐす。

※冷蔵庫に保存し、5日を目安に使い切る。

塩酒粕オムレツ

材料(1人分)
卵 ………………………… 2個
塩酒粕 …………………… 小さじ1と1/2
牛乳 ……………………… 大さじ1
バター …………………… 10g

作り方
ボウルに卵を割り、塩酒粕と牛乳を加え混ぜる。フライパンを熱しバターを溶かす。卵を流し入れ、半熟状に混ぜる。固まってきたら半月形に整えながら焼く。好みで野菜を添える。

酒粕はスムージーにも

酒粕バナナスムージー

材料(1杯分)
バナナ ……………………… 1/2本(約50g)
酒粕 ………………………… 10g
ハチミツ …………………… 小さじ1
無調整豆乳 ………………… 150ml
水 …………………………… 大さじ1
純ココア(無糖ココア) … 大さじ1/2

作り方
すべての材料をミキサーに入れなめらかになるまで混ぜる。「酒粕がラム酒のような風味になります」(山口さん)。


取材・文/白澤淳子(編集部) 写真&レシピ/山口さき

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