ヒップアップのためにトレーニングをしているのに、なかなか効果が出ない……。そんな人は、お尻の筋肉が“眠った”ままなのかもしれない。骨盤の傾きを正すことで“お尻力”を手に入れれば、無理なく美尻になれる!

 まず、下の“お尻力”をチェックしてみて。軸足がぐらぐらしたり、背中が丸まったりする人は“お尻力”が足りずお尻の筋肉を使えていない可能性大!

あなたの“お尻力”をチェック! カギとなる腸骨筋のパワーは?

股関節が90度以上になるよう脚を上げて60秒キープできる?
【NG】背中が丸まったり体が前後左右に傾いたりするのは、腸骨筋が衰えている証拠。

 「“お尻力”とは、体を垂直に支える筋力と持久力、股関節を曲げる柔軟性、不安定な姿勢でのバランス力の総括のこと」とヒップアップ・アーティストの松尾タカシさん。「“お尻力”がないと、お尻が垂れるだけでなく、体が支えられないのでどんどん姿勢が悪化し、腰痛などの不調が起こる」(松尾さん)。

 “お尻力”をしっかり働かせるには、骨盤が前傾した正しい姿勢が必要だ。目的はお尻なのに、骨盤なんて、と意外に思うかもしれない。しかし、「骨盤は前傾しているほど、日々の歩く・立つなどの動きでお尻の筋肉がしっかり使われ、発達し、形も美しくなる。後傾しているとお尻が使われにくくなり、“お尻力”が衰える」と松尾さん。

 だから、“お尻力”がない人は、骨盤の前傾に関わる腸骨筋を鍛えることから始めよう。「基本の美尻筋トレ」を毎日の習慣にして。さらに、本誌で紹介するお尻タイプ別トレーニングで美尻を作る殿筋群を鍛えよう。3カ月続ければ、いつの間にか美尻に!

みんなやろう! 腸骨筋を鍛える基本の美尻筋トレ

腸骨筋を鍛える「ひざ上げ下げ美尻トレ」

腸骨筋が働くのは股関節が90度以上になるよう脚を上げたとき。椅子に座り片脚を浮かせて動かし、刺激する。

(1) 椅子に浅く腰かけ、ひざを90度に曲げる。左脚を浮かせ、ひざを骨盤より高い位置で90秒キープ。

(2) 左脚を浮かせ90秒キープした後、左足を上下小刻みに30秒動かす。左足は床につけない。

腸骨筋を動きやすくする「お尻ほぐし」

大殿筋や中殿筋が使えていない人は、梨状筋が代わりに働き硬くなっている。“お尻力”を上げるためにまずほぐそう。

椅子に浅く腰かけ、上体をやや前に傾ける。両手でこぶしを作り、指の付け根でグリグリと30秒押す。

この人に聞きました
松尾タカシさん
ヒップアップ・アーティスト
長年のフィットネストレーナーとしての経験から、身体機能を維持するうえでも重要な意味を持つ「お尻」に着目。独自のメソッド“Progress Body”を開発。
http://hipup-artist.com

取材・文/黒澤祐美、写真/鈴木 宏、モデル/島村まみ、ヘア&メイク/木下 優(ロッセット)、スタイリング/椎野糸子、図版/三弓素青、デザイン/ディッシュ、構成/羽田 光(編集部)

「これ以上の情報をお読みになりたい方は、日経ヘルス誌面でどうぞ。」

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