ベストセラー『脳の強化書』の著者・加藤俊徳さんがイライラ&クヨクヨしない自分になる方法を脳科学の観点から教えてくれました。鍵となるのは脳の“感情系脳番地”だそう。今すぐチェックして!

脳のトレーニングで感情が乱れなくなる!

 上司から言われたささいな一言にイライラしたり、クヨクヨしたり。さらに、その感情をいつまでも引きずってしまうという人も少なくないのでは?

 今年こそ感情を安定させ、穏やかに過ごしたいもの。そのためには、「気持ちの変化に敏感な、感情系脳番地を鍛えるのがおすすめです」と、医学博士で脳のスペシャリストの加藤俊徳さんは話す。

 「ちょっとしたことで感情が乱れてしまう人は、感情系の使い方にそういう癖がついているから。感情系を鍛えて脳の使い方を変えれば、マイナスな気持ちをプラスに転換できたり、感情をコントロールできたりするようになりますよ」

 脳を鍛えるというと、記憶力やひらめき力を鍛える老化防止の“脳トレ”を思い浮かべるが、加藤さんが提唱する脳のトレーニングは、少し違うそう。

 「感情系を鍛えるには、気持ちを表に出したり、いつもと違うことをしたりして感情を揺さぶることが大切です。そして、使いすぎたら休ませてリセットするよう心がけて。また、感情は生理周期や体調とも大きく関係するので、日頃から体調を整えておくことも大切ですよ」

 感情系脳番地は左右に分かれていて、働く女性は左脳を意識して鍛えるといいそう。下記を参考に、イライラ&クヨクヨしない私を目指して!

この人に聞きました
加藤俊徳さん 医師、医学博士・脳の学校代表、加藤プラチナクリニック院長
米国ミネソタ大学でアルツハイマー病や脳機能研究に従事。独自の脳画像診断技術を開発し、胎児から超高齢者まで1万人以上の人性と脳を同時分析。2006年「株式会社脳の学校」を創業し、企業の脳科学研究、開発のサポート、人材育成などを行う。2013年にMRI脳画像鑑定を行う「加藤プラチナクリニック」開設。「脳番地」を提唱し、ベストセラー『脳の強化書』(あさ出版)ほか、『記憶力の鍛え方』(宝島)など脳番地トレーニング本の累計は50万部を越える。

取材・文/岩井愛佳 イラスト/別府麻衣

日経WOMAN2015年2月号掲載記事を転載。情報は記事執筆時に基づき、現在では異なる場合があります