秋冬ファッションに取り入れたいアイテムの一つ、ふわふわのファー。敷居の高そうなアイテムと思いきや、ファッション・ジャーナリストの宮田理江さんによると、デイリーに使いこなせるファーのアイテムが増えているそう。今回は、「ストール」「コート」「ジレ」に注目して、ファーの普段使いについて伝授していただきます。
グラマラスな風合いのファーがトレンド素材として盛り上がっている。かつてはドレスアップ的なイメージがあったが、近頃のファーは、デイリーにも着こなしやすい。場面を選ばない「シーンフリー」のコーディネート提案も広がってきた。気張らないウエアに交わらせると、かえって互いを引き立て合うから、ファーを上手にまとえば、こなれ感と華やぎがダブルで手に入る。
人気英国ブランドの「KARL DONOGHUE（カール ドノヒュー）」からキーアイテムになるストールとアウターを軸に、取り入れ方のポイントをつかんでいこう。
「ストール」で変形自在
ファーを最も手軽にまとえるアイテムが肩に掛けるストール。短く巻いてコンパクトにまとめてもいいし、長めに垂らしてジャケット風にまとってもいい。
フラミンゴ色の毛足長めストールはベージュ系トップスと色なじみがいい。ゆるめに垂らし掛けると、穏やかな着映えに。ダークトーンが増える秋冬に格好の差し色となってくれる。留めるボタンが2種類あって、もう一方のボタンを使えば、左右の長さを変えて、アシンメトリー（左右不ぞろい）のずれ感を楽しめる。
いかにもファーらしいベージュ系のラビットファーは、見た目にもぬくもり感を印象づける。肩周りに寄せて、たわんだ風情で巻くと、エレガンスが際立つ。肩に量感を持たせることによって、全体をすっきり見せやすくなる。
パンツを同系色でそろえ、アウターをダークカラーにすれば、コントラストがはっきりして、着姿がのっぺりして見えにくくなる。ストールを割ときっちり巻きたがる人がいるが、あえて左右にずらしたり、留める位置を無造作っぽく決めたりするほうが自然体に仕上がる。
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