「小ぶりバッグ」で量感めりはり

ラムスキンファーコート、ドレス、シルクストール、レザーブーツ、MADEMOISELLE LONGCHAMPシープスキンファーレザーホーボーバッグ、LA BARONNE ラビットファー リムーバブルストラップ
ラムスキンファーコート、ドレス、シルクストール、レザーブーツ、MADEMOISELLE LONGCHAMPシープスキンファーレザーホーボーバッグ、LA BARONNE ラビットファー リムーバブルストラップ

 冬はアウターがかさばる分、小物で上手に量感を操っていきたい。小さめのバッグは量感のバランスを取る上で格好の小道具。ファーコートがあでやかな装いに、小ぶりなレザーバッグを添えた。ブラックレザーの艶めきがファーアウターとの好コントラストを引き出している。近ごろはジャストサイズより少し大きめの「オーバーサイズ」がファッションのトレンドになっているが、ボリュームのあるアウターとの相性という意味でも小ぶりバッグは使い勝手に優れている。

パテントレザー&シープスキンファージャケット、シルクドレス、シルクストール、レザーブーツ、EFFRONTEE カウハイドレザークロスボディバッグ
パテントレザー&シープスキンファージャケット、シルクドレス、シルクストール、レザーブーツ、EFFRONTEE カウハイドレザークロスボディバッグ

 パテントレザーの身頃とシープスキンの袖で切り替えを効かせたファー付きジャケットは素材間の違いが際立つ。チェーンをつかんで提げたバッグはサイズが小さめな点がかえって動きを出している。ダークトーンの装いに、モチーフが楽しいバッグが、着こなしのアクセントに。チェーンをつかんで低い位置で持つと、視線を縦に誘ってくれるから、細長いシルエットを印象づけやすくなる。

秋冬ファッションを彩るロンシャンのバッグたち

 ロンシャンの2017年秋コレクションは自由で独立した女性に寄り添うムード。メタリックやベルベットといった、質感の異なる表現で表情に深みをもたらしている。カラーコンビネーションと大胆な柄が立体感を生み、秋からの装いを華やがせる。国内初の旗艦店「ロンシャン ラ メゾン 表参道」が2017年9月、東京・表参道にオープン。豊富なラインアップに触れる機会が増えた。

 バッグは荷物を運ぶツールである以上に、秋冬ルックのムードメーカーとしての役割が大きい。無難な黒系は重宝だが、必ずしも万能ではない。全身がアウターにくるまれることが多くなる時季だけに、バッグでウイットやグッドセンスを薫らせていきたい。

文/宮田理江 画像協力/ロンシャン