今回は、ファッション・ジャーナリストの宮田理江さんがトレンチコートの着回しパターンを紹介します。ワンパターンを避けるポイントは首元・胸元の変化なのだとか。どんな工夫がおすすめなのでしょうか。

100/2ギャバジン(5007450005) 16万7400円(税込) Aquascutum
100/2ギャバジン(5007450005) 16万7400円(税込) Aquascutum

 秋冬コートの本流ともいえそうなトレンチコートだが、毎年、同じ着方を続けてはいないだろうか。一番上から羽織るだけで済むトレンチだけれど、スタイリングを工夫すれば、ワンパターンに見えにくくなる。もともと軍用のコートという歴史を持つトレンチ。程よい武骨さは大人女性の着姿にりりしさを添える。ただ、コートを目立たせ過ぎると、見え具合が型にはまりがち。バリエーションを出すには、最も目立つ胸元を工夫したい。トレンチコートの代表的ブランドの「Aquascutum(アクアスキュータム)」の新作をヒントに、魅力的なトレンチコーディネートを探っていこう。

ハイネックで優しげな首元に

NEW AQUA TECH(5007450000) 14万400円(税込) Aquascutum
NEW AQUA TECH(5007450000) 14万400円(税込) Aquascutum

 喉元を覆うハイネックやタートルネックのニットトップスは優しい雰囲気を呼び込む。トレンチ特有のカッチリ感と交じり合って、バランスが整う。縦に長いイメージも引き出すから、コートに着負けしにくくなる。「アクアスキュータム」は今シーズンのテーマに「ミリタリー」を据えた。硬質なムードには、フェミニンな着映えのアイテムを引き合わせたい。しなやかな生地で仕立てたトレンチはソフトな着映えに仕上がる。

NEW AQUA TECH(5007450003) 9万6120円(税込) Aquascutum
NEW AQUA TECH(5007450003) 9万6120円(税込) Aquascutum

 防寒の役目を担うコートだけに、フロントのボタンをきっちり閉じたくなる。でも、それほど寒くない日は前を開けて羽織ると、コートの主張を抑えやすい。フロントの隙間からのぞかせるインナー次第で、ムードを味付けできる。ハイネックならではの縦長感は、トレンチルックを伸びやかに見せてくれる。こちらは、着丈が短めで、フードがアクセントになったモッズ風トレンチ。ロング丈よりも軽やかにまとえるから、オンでもオフでも自在に着回せる。