スカーフで気品をプラス

100/2ギャバジン(5007450005) 16万7400円(税込) Aquascutum
100/2ギャバジン(5007450005) 16万7400円(税込) Aquascutum

 ハリのあるギャバジン生地で仕立てた本格トレンチはマニッシュな着映え。やや細身のシルエットがシャープな着姿に導いている。襟腰の高いタイプは、さらに英国紳士風の品格まで漂わせる。「強い女」の印象が濃くなり過ぎないよう、バランスを取るなら、スカーフを使いたい。襟のすぐ内側に巻いて、胸元からのぞかせれば、レディーの気品をまとえる。赤や柄を織り込んだスカーフは顔周りに華やかさを加える。緩めに巻いてボリュームを出すのが、スカーフの魅力を生かすコツだ。

NEW AQUA TECH(5007450000) 14万400円(税込) Aquascutum
NEW AQUA TECH(5007450000) 14万400円(税込) Aquascutum

 トレンチのデザインにはバリエーションが多い。着飽きないタイプは、やはりクラシックなモデル。不変のデザインは長く愛用したくなる。ミリタリーの由来につながるカーキ色は落ち着きがあり、通勤コートにも向く。取り外せるライナー(裏地)付きなら、真夏以外の3シーズンにわたって着回しが利く。カーキの色味を引き立てるには、スカーフにあでやかな色を合わせたい。白系のタートルネック・セーターの上から、赤主体の上品なスカーフを巻いて、エレガンスを薫らせている。結び目の端を長めに垂らし、リラクシングに仕上げている。

基本ルールを押さえればトレンチは強い味方

 アクアスキュータムはラテン語で「水の盾」という意味のブランド名が示す通り、高いはっ水性を誇るコートで知られる。英国で1851年に創業した老舗で、英国王室からも認められたクオリティーで名高い。アイコン的存在であるトレンチコートは進化を重ねていて、ファッション性の豊かなデザインが毎年、新たに登場している。

 出がけにサッと羽織れば済むという手軽さもあって、トレンチルックは手抜きになりやすいが、ハイネックやスカーフを賢く組み合わせれば、退屈に見えにくくなる。秋から春まで着るコートだからこそ、アレンジの引き出しを増やしておきたい。メンズ風味のトレンチに、たおやかなムードの服や小物を引き合わせる基本ルールさえ頭に入れておけば、自在な組み立てが可能になる。

文/宮田理江 画像協力/Aquascutum