人事異動があったり、新規プロジェクトが始まったりする年度初めの時期。今回の「ファッション戦略論」では、活発なお仕事スタイルとしてパンツルックを提案します。ストリートスナップを例に、ファッション・ジャーナリストの宮田理江さんが解説します。

 仕事の環境が変わりやすく、行動的な気持ちになる春には、パンツルックが似合う。人事異動や役割変更などをきっかけに、仕事での新しいチャレンジも増える時期だから、軽快なパンツ姿でやる気やはつらつイメージを印象づけたい。ワイド、スリム、クロップトなどのシルエット別に、狙い通りのキャラクターを押し出せるスタイリングをおさらいしておこう。

センタープレスできちんとレディー

 文字通りに「折り目正しい」から、センタープレスをきっちりと施したパンツはオフィス向きの代表格だ。ダークカラーは無難なチョイスだが、エクリュカラーにピンストライプを走らせたパンツは普段使いでも役に立ちそう。細いストライプは「できる感」も引き寄せてくれる。

 セットアップではないジャケットは同系色で落ち着かせている。バッグも同系色でそろえつつ、ジャケットの内側に着たのはピンクのポロシャツ。差し色的に効かせたピンクが装い全体をチアフルに彩っている。大人のかわいらしさを醸し出す小技はピンクベージュのピンヒールサンダルにも生かされた。