この冬、フェイクのファー素材は要チェック。カジュアル感覚でパンツと合わせるファーコートを中心に、ニューヨークのおしゃれさんスナップを集めてみました。ファッション・ジャーナリストの宮田理江さんの解説でお届けします。

 エコファー(人工ファー、フェイクファー)の質が上がって、街にファーコートが増えてきた。昔はマダム風のゴージャスルックが多かったが、今はもっと軽やかな着こなしが選択肢に加わっている。抜群の保温性に加え、1枚で華やぎやリッチ感をまとえるから、ファーコートは使い勝手がいい。寒さが厳しいニューヨークでは「薄着×ファー」「ジーンズ×ファー」といった、セオリーにとらわれないスタイリングのお手本が街にあふれている。

アスレジャー風の「スポーツファー」

 エコファーはきれいな色に染めやすいのも大きな魅力だ。鮮やかなブルーはケミカル素材ならではの発色。クールな色味がもこもこ感を遠ざけて、スタイリッシュな着映えに誘う。

 フーディー(パーカ)とスリムパンツという「アスレジャー(アスレティックとレジャーの合成語)」風コーディネートに、毛足の長いファーアウターをオン。スポーツテイストとグラマラス感をクロスオーバーさせている。