生まれ育った土地へのUターンのみならず、大都市から縁の薄い地方へIターンしたり、ONとOFFで二拠点暮らしをしたりする女性たちが今、増えています。しっくりなじむ土地を見つけ、移り住んで「地元=LOCO」にしていく──それが「LOCOガール」スタイル。自分らしく暮らせる場所を、そして働き方、生き方を選びたい。そんな思いが芽生え始めたプレLOCOガールたちがLOCOハンツアーの第4回として、秋田県大館市に行ってみました。

自然よし人よしの土地で、心豊かな暮らしがカタチに

 「毎日満員電車に揺られ、終電まで働く生活に不自然さを感じる」「都会での生活しか知らないなんてもったいない気がし始めた」「農業に興味がある」などの理由からLOCOハンに参加したプレLOCOガールたち。今回、訪れたのは秋田県大館市。青森県との県境にあり、大自然に抱かれた場所ながら羽田空港から大館能代空港までわずか70分。「思ったより近い!」とプレLOCOガールからも驚きの声が。到着後は、古い歴史を持つ旧家・鳥潟会館の見学や大館曲げわっぱ作りなどの伝統文化体験、日本三大美味鶏のひとつ、比内地鶏などの食文化体験、農業体験、女子会などで地元力を体感した。

 今春、移住交流課を新設し、より移住支援を推進する大館市のオリエンテーションでは、仕事、子育て、移住後の支援という面から市の取り組みを紹介。プレLOCOガールは「女性の起業支援など背中を押してくれる制度が心強い」「仕事と両立できそうな保育施設や育児支援制度が整っていて、ここで子育てをしたくなった」「移住者と市民が交流できる会があると知って安心した」との感想を持ち、移住への心理的距離感を縮めた様子。また、女子会や、体験交流型直売所を立ち上げたパワフル母さん・石垣一子さんとの座談会で、大館人の生の声を聞いた。


 今回のLOCOハンを通して「どうしても保守的になりがちだが、石垣さんのチャレンジ精神に刺激を受けた。まずは“自分はこうありたいという思いを持つことが大切”とのお話が心に響いた」「今の仕事でのキャリアを生かせる場所が大館には見当たらないと不安だったが、“ないならつくればいいじゃない。需要は必ずある”という先輩の言葉に励まされた」「子どもをおおらかに育てられるプレーパークが魅力的。理想の子育て環境だと思う」「移住交流課という専門の窓口があるので安心できる」「人のあたたかさはもちろん、料理がおいしく、気軽に行ける温泉がたくさんあるのも魅力。生活が豊かになりそう」とさまざまな気づきを得たプレLOCOガールたち。地方暮らしへの関心がいっそう高まったようだ。