2016年も賑やかだったエンタメ業界。2017年はどんなものが流行するのでしょうか? お笑い評論家のラリー遠田さんに、今年流行したものを分析&それを踏まえた来年の予測を立ててもらいました。
2016年もそろそろ終わりに近づいています。
芸能界では度重なる有名タレントの不倫騒動やSMAP解散などの大きなニュースが相次ぎ、激動の一年となっていました。
一方、お笑いの世界では、いくつかのスキャンダラスなニュースもあったとはいえ、全体としてはブレークする芸人の数も多く、ここ数年の中では比較的景気がいい年だったと言ってもいいのではないかと思います。
少しさかのぼると、昨年(2015年)前半には「ラッスンゴレライ」の8.6秒バズーカー、「あったかいんだからぁ」のクマムシ、「ダンソン」のバンビーノといった歌や音楽を取り入れた“リズムネタ”で人気を博す芸人が数多く出てきて、リズムネタの一大ブームが起こりました。
今年はその流れを引き継いで、リズムネタブームが新たなモードに突入しました。その傾向を一言で言うと「本格志向・本物志向」ということです。
今年人気を博した二大リズムネタ芸人と言えば、『NHK紅白歌合戦』への出演も決まっているオリエンタルラジオとピコ太郎です。
この2組に共通するのは、ネタのベースとなっている音楽やパフォーマンスが細部にわたって作り込まれたものである、ということです。