規格外のおバカキャラであり、天才でもある

 みやぞんさんが注目されるきっかけになったのは、2016年に「とんねるずのみなさんのおかげでした」に出演したことでした。みやぞんさんがとんねるずの二人にかつて高校球児だったということを話しました。石橋貴明さんが興味を持って「どこの野球部なの?」と尋ねたところ、みやぞんさんは「どこの野球部ですか?」とまさかのオウム返し。この後も「東京大会でどこまで行ったの?」と聞かれて「東京大会っていうのがちょっと分かんないんですよ」と答えたりして、ひたすらかみ合わないやりとりが続きました。

 追い詰められて緊張の極みに達したみやぞんさんは、モゴモゴと独り言をつぶやき始めました。木梨憲武さんが「なんつったの?」と尋ねると、みやぞんさんは「なんつったんですか?」とまたしてもオウム返し。この調子で会話が成立しない状態が続き、みやぞんさんが口を開くたびに爆笑が起こっていました。まともに会話すらできない「規格外のおバカキャラ」として鮮烈な印象を残したのです。

 そして、テレビに出始めると、次第に彼の驚異的な身体能力にもスポットが当たるようになりました。中学でテニス部だったみやぞんさんは、野球のルールも知らないような状態で野球を始めて、高校ではエースで4番を務めていました。ボクシングを始めるとさらに筋肉も発達して、現在ではわきの下で鍋を潰せる怪力を誇っています。

 みやぞんさんは単に体力があるだけではなく、感覚が優れているタイプ。スポーツをしていても、他人の動きを一度見ただけでそれを正確に再現できるから、上達が速いのです。みやぞんさんはギターとピアノを弾くことができますが、楽譜は読めず、コード進行などの音楽知識は全くありません。ただ、触っていたら感覚だけでなんとなく弾けるようになってしまったそうです。即興で曲を作って演奏したり、弾いたことのない曲を聴いただけで正確に演奏するという特技があります。まさに、絵に描いたような「天才」なのです。