狙いを絞ることのリスクを取れるか

 ターゲットを絞り込むというのは、仕事においても重要なことです。狙いを絞ると、それ以外を切り捨てることになってしまいます。でも、考えてみてください。ホースの口は小さく絞った方が水の勢いは強くなります。的確な戦略で狙いを定めて、そこに集中的に営業をかけることで、商品は売れるようになります。そして、特定の層から圧倒的な支持を得ることができれば、それがブランドとして価値を持つようになるのです。

 私が小島さんに取材をしたとき、彼が「ピンチはチャンスだと思っている」と語っていたのが印象に残っています。ピンチを目の前にしたとき、普通の人なら多少は慌ててしまうものですが、小島さんは一切動じません。それは、古くなった今までのノウハウを捨てて、新しいやり方で成功をつかむための絶好の機会がめぐってきた、ということにほかならないからです。

 WAGEが解散したときにも、人気が急落したときにも、小島さんはピンチをチャンスに変えて道を切りひらいてきました。その裏にあるのは圧倒的なポジティブ・シンキング。美人の奥さんも小島さんのそういうところに惹かれたのかもしれませんね。

文/ラリー遠田 写真/PIXTA

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