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三四郎に学ぶ、ピンチのときこそチャンスをつかむ力

2018年5月12日

危機的な状況のときこそ、チャンスはある

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 テレビで大活躍中の三四郎の二人。ブレークするきっかけとなったテレビ番組に、小宮さんは歯が欠けて足を骨折した状態で登場しました。原因は、酔っ払った時の事故。本来なら大ピンチ……ですが、彼らはここからチャンスをつかんだのです。お笑い評論家のラリー遠田さんが解説します。

生意気で失礼なキャラ。だけど愛されている三四郎の魅力を探ります (C)PIXTA

 ここ数年、テレビで見かける機会が増えてきたのが三四郎の二人。特に、小宮浩信さんは生意気だけど憎めない「ポンコツキャラ」として、単独でバラエティー番組に出ることも多くなっています。ドッキリに引っ掛けられて情けないところを見せる時の面白さは天下一品です。そんな彼らが世に出るチャンスをつかんだのは、一つの番組に出演したときでした。

 2013年、深夜番組「ゴッドタン」で、未知の若手芸人を発掘する企画が行われました。ここで三四郎は、芸人へのアンケート調査で「天才だと一目置かれている芸人」の1位に選ばれました。スタジオに登場して、おぎやはぎ、劇団ひとりさんというレギュラー陣の前で漫才を披露することになったのです。

 ここで、小宮さんは登場した瞬間から見る人の度肝を抜きました。前歯が欠けた状態で、車椅子に乗ったまま現れたのです。何とかそのまま漫才を進めようとするのですが、見た目の印象が強過ぎて、出演者も視聴者も彼らのネタが全く頭に入ってきません。

 ネタが終わって、レギュラー陣が三四郎に次々と質問をぶつけます。小宮さんは酔っ払った時の事故で歯が欠けて足の骨を折ってしまったことを必死で説明しますが、その話を聞きながらおぎやはぎも劇団ひとりさんも苦笑いを浮かべています。小宮さんのフガフガした話し方と、投げやりな言葉遣いが引っ掛かってしまい、思わず「うるせえなあ」「すげえムカつくもん」といら立ちをぶつけてしまいます。

 もちろんこれは本当に怒っているわけではなく、小宮さんの「いじられキャラ」としての才能を一早く見抜いた彼らが、小宮さんを追い詰めることでその面白さを引き出そうとしたのです。

 普通の状況であれば、車椅子に乗った状態の人間に対しては、優しい言葉の一つもかけたくなってしまうものです。しかし、小宮さんのたたずまいはあまりにもスキがあり過ぎて、その状態でも思わずちょっかいを出したくなるほどだったわけです。

 揚げ句の果てには、劇団ひとりさんが「悔しいけどね、すぐ売れると思う」と締めのコメントを残していました。実際、この番組がきっかけになって、三四郎はどんどんテレビに出るようになりました。その仕事のほとんどは、小宮さんがポンコツキャラとして扱われるものです。

 理不尽な目に遭っている時のリアクションが面白いため、ドッキリに引っ掛けられることも頻繁にありました。マセキ芸能社という同じ事務所の先輩である出川哲朗さん、狩野英孝さんも似たようなポンコツキャラとして知られているため、3人まとめて「マセキ3兄弟」とも呼ばれています。

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Profile
ラリー遠田
ラリー遠田
作家・ライター/お笑い評論家。執筆、講演など多方面で活動。お笑いオウンドメディア「オモプラッタ」の編集長を務める。「イロモンガール」(白泉社)の漫画原作、「なぜ、とんねるずとダウンタウンは仲が悪いと言われるのか?」(コア新書)など著書多数。
ウェブサイト:ラリー遠田公式サイト
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