いじめてた人を「見返す」のその先へ
ヤンキーのことを悪く言ったりするブラックなネタが多いのは、やっぱり中学のときにいじめられていたからでしょうね。ギャルの人たちに仲間はずれにされていたので、そういう人たちを見返したいという思いがあるのかもしれません。facebookで私をいじめていた人の名前を検索して、「うわっ、あの子、バツイチの人と結婚してるやん」って思ったりとか(笑)。自分にコンプレックスがあるから、他人を見て笑ったりするんですよ。中学のときに「やってくれたな」っていう恨みがあるから、同じような人を見てもそう思ってしまうのかもしれないですね。
でも、最近はちょっと考えが変わってきました。先輩の小籔(千豊)さんに言われたんですけど、その人たちを見返すということが最終目標になるのもなんか悲しいな、って。たとえ私がこれから先に大成功をしたとしても、そのときの「やったー!」という純粋な気持ちの中に「あいつらを見返してやった!」という気持ちが入ってしまったら、なんか悲しいじゃないですか。たぶんその人たちは、私のことなんて何とも思ってないですし。どんなに成功しても、「クソッ、中学のときにもっと仲良くしておけばよかった」とか思わないし。
こんなネガティブなパワーを出さずにやったほうがいいのかも、と思うようになりました。
ゆりやんレトリィバァの「夢」とは
私の最終目標は、アカデミー賞を受賞してスピーチをすることです。私のネタで、アカデミー賞のスピーチで感極まってしゃべれなくなるっていうのがあるんですけど。最終的には本当に受賞して、私のネタを知ってる人に「あのネタと一緒やん」って思ってもらいたいです。
……調子乗っちゃって!
・前編 ゆりやんレトリィバァ いじめの「先」にあったもの(この記事)
・後編 ゆりやんレトリィバァに聞いた 女芸人たちの恋愛事情
聞き手・文/ラリー遠田 写真/小野さやか