世間に衝撃を与えたのは、単純明快さ

 途中で声が枯れないように喉を鍛える必要があるのはもちろん、どんなに客席が静まり返ってもビクともしない強靱なハートが求められます。

 池崎さんは、袖なしシャツと短パンに身を包み、ハチマキを締めて髪を逆立てる独特の外見をしています。

 まるで少年マンガの世界から飛び出してきたような見た目で、明るく楽しく「イエーイ!」と叫ぶだけ。

 この単純明快さこそが、世間に衝撃を与えた要因でしょう。

いつまでたっても、大声を張り上げるだけ

 若手芸人がテレビに出始めてしばらくたつと、素のキャラクターを出すことが求められるようになります。

 ネタの中のキャラクターを超えたところで、普段のその人はどういう人物なのかということが興味の対象になっていくからです。

 でも、池崎さんはいつまでたってもそういう扱いを受けることがありませんでした。

 彼はひな壇に座っても、バカみたいに(褒めてます)大声を張り上げるだけで、決してアクセルを緩めることがありません。

 器用にあれこれ対応しようとする若手芸人が増えている中で、池崎さんのその一途な姿がいっそう魅力的に見えます。