はじめは春日さんのほうが目立っていたオードリー。彼らが一発屋で終わらなかった理由は、実は若林さんにありました。お笑い評論家のラリー遠田さんが、オードリー若林さんの芸歴を紹介しながら、これほどまで人気になった理由を探ります。

一発屋で終わらなかった――芸人として生きる道とは (C) PIXTA
一発屋で終わらなかった――芸人として生きる道とは (C) PIXTA

 テレビの世界では、毎年のように「一発屋芸人」と呼ばれる人たちが出てきます。

 彼らは、たった1つのネタやフレーズやキャラが評価されて、ある時期に爆発的な人気を獲得します。しかし、その後しばらく経つと勢いが衰え、急上昇の後の急降下を経験することになります。

 テレビに出る機会もどんどん減っていき、人々の記憶から消えていく。それがいわゆる「一発屋芸人」のたどる悲しい運命です。

 短い時期に大きく当てた人ほど、その反動で落ちるときのスピードも速くなってしまいがちです。

 そんな中で、オードリーは、一度は大ブレークを経験しながらも、そこから人気が落ちることなく、長きにわたり安定飛行を続けています。

 彼らが生き残ることができたのは、2人それぞれが個人として魅力的な個性を持っていたからです。

 特に、ツッコミ担当の若林正恭さんの役割は大きいものでした。