あなた自身が頑張りたかったら頑張ればいいし、別に頑張りたくないなら、頑張らなくてもいいのです。

頑張らなきゃダメと誰かに言われたから、頑張らなきゃ

本当は頑張りたいんだけど、失敗したことを他の人に知られたら恥ずかしいから、頑張るのをやめちゃおう

面倒くさいけど、頑張ったふりをしておかないと示しがつかない

といったように、誰かが何かを言っている声と、自分の心の声をごっちゃにしないようにしましょう。人からあれこれ言われても、あなたの人生をその人が背負うわけではないのですから。

 自分の意見と他人の意見が混在して混乱してしまう事態を防ぐためにも、定期的にひとりになる時間を作り、心の声を呼び覚ましていきましょう。忙しい日々に流され、「まあいいか」「考えても仕方がない」という言い訳を作り、先延ばしにしている部分から目をそらさず見つめる習慣ができれば、日々少しずつ間違った方向に行きそうな自分の軌道を修正して前に進んで行くことができます。

時間貯金の残高を増やし、ひとり時間を確保しよう

 時間は貯金と一緒です。「余ったら貯めよう」と考えてお金を貯めるのは、よほどの意志の強さがない限り難しいもの。「ひとり時間ができたらやろう」ではなく、「ひとり時間をつくるためにどうするか」を考えておかないと、結局忙しさに流されてしまいます。

 貯蓄が増えれば心理的に安心感が得られるように、ひとり時間の貯金ができると心にも余裕が生まれるのです。先が見えない不安に紛れ、なかなかチャレンジできないことにも取り組もうと思えるようになります。ひとり時間での思考整理の方法のほか、時間をつくるための方法もこの連載ではお伝えしてきました。よかったら、過去の記事も読み直してみてくださいね。

 ひとり時間の作り方、使い方をもういちど振り返り、自分の道を信じ、意思をもって切り開いていきましょう。慌ただしく過ぎる毎日のなかでも、ひとり静かに自分と向き合う時間を少しでも確保すること。それだけで、イッパイイッパイになってしまっている自分、焦るのに何もできなくて空回りしてしまう自分から少しずつ解放されるようになるはずですよ。

 あなたが、自分の中に「ひとり時間」を取りもどし、心穏やかな毎日を過ごせることを心より祈っています。

写真/TOTOPHOTO(PIXTA)