こんにちは。Before 9(ビフォア・ナイン)プロジェクト主宰/CONECTA代表、池田千恵です。「ひとり力の作り方」で提唱する「ひとり力」とは、「自分の頭と心を定期的に棚卸し、客観的に見つめて軌道修正していく力」のこと。独身、既婚、家族と同居、ひとり暮らし、子育て中…。どんな状況にあっても精神的、物理的に「ひとり」の時間を作ることはできます。「ひとり力」をつけることで、ほっとしたり、リフレッシュしたり、リラックスしたり、将来のことを楽しく想像したり、今までの振り返りをしたりできるようになれば、慌ただしい毎日も、心穏やかに過ごせるようになります。本来のあなたを、あなた自身の手に取り戻すひとつの手段が「ひとり力」をつけることです。第32回の今回は、「本当にやりたいこと」と「エセやりたいこと」の違いをテーマにお伝えします。

踏み出したいのに踏み出せないときは、本当はどっち? を振り返ろう

 「ひとりになりたい」「ひとりの時間がつくりたい」そんな気持ちがあっても、「ひとりぼっちだと思われたくない」「寂しいと思われたくない」という気持ちが勝ってしまう時もがあるかもしれません。

 “本当はこうしたい”と思いつつも、“やっぱりしたくない”というように、矛盾した気持ちを同時に持ち、揺れ続けることは人間らしいな、とは思います。でも、いつも揺れっぱなしでも困りますよね。

●身に余るオファーをもらったときに、本当は嬉しいのに、「え、まだ準備できてない」と遠慮したり

本当はこうしたい! と思っても、周囲の目を気にして行動できなかったり

ほめられた時に、「いやいやいや私なんて」って、必要以上に卑下してしまったり

アドバイスを受けて、もっともだと思っているのに「でも、だって、どうせ」と思うと素直に行動できなかったり

 こんな心理状態がずっと続いてしまう場合、一度、腰を据えて「本当は自分が何をしたいのか?」をひとり時間で考えてみましょう。「ひとりになりたいのに、ひとりだと思われたくない」と思う気持ちが大きいのなら、「ひとりだと思われたくない」と思ってしまうのはどうしてか? を考えてみるのです。

 (次ページ:「運動を習慣にしたい」とパーソナルトレーナーをつけることにした30代のTさんが、「なぜかトレーニングに行けない理由」を考えてみます。)