「スマホってやばいかも!?」と気づいた瞬間

 卑近な例ですが、それは休暇明けのこと。心機一転、仕事を再スタートした時でした。それまでの仕事の仕方を見直そうと、手にした本に「目的を持ってスマホを使いましょう」という趣旨の表題が。それに感化され、私も早速1日実践してみました。目的がない限り、スマホを見ないことに。

 すると、電車の中では頭がリラックス状態。もくもくとスマホを見ている時には目もくれない秋晴れに癒され、なんだかいい感じです。頭が十分リラックスしたせいか、オフィスに着いてからは集中力が高く、頭の中もすっきりして、あれもこれもやらなくてはという迷いや焦りもありません。普段は頭を抱えるような問題もさくさくとさばけるのです。

 普段頭がいかに疲労しているかを実感する瞬間でした。常にオンの状態の頭は、大量の情報に晒されることで、だんだん色々なことが処理できなくなっていくのです。仕事が山積みになった時に、パニック状態に陥るのはこの疲労で脳が限界にきているせいだったのです。

 息抜きスマホ中に見ている、「どうでもいい」情報で、私たちの脳の容量が使われてしまっているのです。そして残されたわずかな容量で、私はなんとか仕事をやりくりしようとしています。

 帰りの電車も、もちろんスマホを見ずに帰宅(代わりに頭を空っぽにすることに集中しました)。そうすると、帰る頃には頭が完全にリラックスし、家に着くと完全にオフモードに。今までは考えられない切り替えぶりでした。もちろん、しっかりリラックスできたことで次の日の朝は集中力が回復しています。

 毎回こんなに上手くいくわけではありません(ストレスが大きいとどうしてもスマホを見てしまう時もあります)が、電車の中で「スマホ・デトックス」するだけで、これだけ違いが出ることがある、という例として捉えみてください。