そんなにやっても無駄? 集中力があるのはたった4時間

[引用]フロリダ州立大学のK=アンダース・エリクソン教授らは、ミュージシャン、アスリート、俳優、チェスプレイヤーなどを含むエリートパフォーマーを対象に研究を行った。そこでエリクソン博士は各分野の最も優れたパフォーマーはたいてい90分に満たない休憩なしのインターバルで練習をしていることが分かった。彼らは朝から練習を始め、インターバルの間は休憩を取り、練習は4時間半を超えることはほとんどない。*1

 こうしたパフォーマーの特徴は疲れ切ってしまう前に仕事を切り上げること。こうすることによって、高い集中力を持続できるのです。

[引用]エリクソン博士はこう結論付けた。「長期的な活動から最大限の効果を得るためには、極度な疲労は避け、活動量は一日、一週間単位で完全に回復できる量にとどめなくてはいけない。」*1

 そうなんです。一日単位、一週間単位で回復できる程度の仕事量にとどめておかないとどんどんパフォーマンスが低下していく。つまり、だんだん普通にできていたことが同じ効率の良さでできなくなっていく。

 結果「なんでこんなに仕事が進まないんだろう…」「こんな膨大な仕事処理しきれない…」という、頭の中で悲鳴をあげる自分にムチを打ち、苦し紛れに仕事をする時間がそれだけ多くなるということ。

 そんなこと言っても目の前には大量の仕事が波のように迫ってきます。クライアントにも上司にも同僚にも迷惑をかけるわけにはいかない。信頼を失ってはいけない。そうやって追い詰められれば追い詰めらるほど、私たちはますますアクセルを踏み込み、空回りするタイヤで前に進もうとするのです。