テレビでその姿を見るとなぜかほっとする? お茶の間で引っ張りだこのマツコ・デラックスさん。改めてマツコさんの人気の秘密を西森路代さんが分析します。

連日、一般人をフィーチャー

 CM起用社数ランキングの女性部門のトップに輝き、レギュラー番組も多数持つマツコ・デラックスさん。現在、自身がメインの出演番組を見てみると、番組視聴者や街行く人など、いわゆる芸能人ではない「一般人」をフィーチャーしていることに気付きます。

CM起用社数でトップ、レギュラー番組を多数持つマツコ・デラックスさん イラスト/川崎タカオ
CM起用社数でトップ、レギュラー番組を多数持つマツコ・デラックスさん イラスト/川崎タカオ

 マツコさんがひな壇やコメンテーターとして出演している番組以外を曜日別に追ってみると、

 月曜日⇒『月曜から夜ふかし』では、街行く人のVTRを見て村上信五さんとコメントを交わし……

 火曜日⇒『マツコの知らない世界』では、芸能人ではなくその道に詳しい人から知らない世界をレクチャーされ……

 水曜日⇒『マツコ&有吉の怒り新党』では、視聴者からのお便りに対しての意見を有吉弘行さんと述べ……

 木曜深夜⇒『夜の巷を徘徊する』では、マツコさんが夜の街に出て行きかう街の人と触れ合い……

 土曜日⇒『マツコ会議』では、話題の場所からの中継で、やはり街行く人とやり取りをします。

 こうして考えると、ほぼ毎日、マツコさんと一般人とのやりとりを我々は見ていることになります。

 例外として木曜日⇒『アウト×デラックス』では、芸能人や著名人などもゲスト出演しますが、ゲストの「素人性」のような部分をフィーチャーする性格が強いと言えるかもしれません。

 ある週の『アウト×デラックス』では、オリンピックメダリストの「水谷くん」こと水谷隼さんがゲストとして登場し、「愛ちゃんや佳純ちゃんを嫉妬している」と心のうちを吐露しました。著名人の「著名人たる要素」に焦点を当てるのではなく、その人の「アウト」な部分に焦点を当てるのです。

 これらの番組を見ていると、マツコさんが相手によって変幻自在に接し方を変えていることにも気付きます。