和久井映見演じる愛子さんは不思議ちゃん!?

 結婚して奥茨城に行ってしまった高ちゃんと入れ替わるように、あかね荘に越してきたのが愛子さんです。

 愛子さんと高子さんは、どこか似たもの同士のように見えます。二人がすずふり亭で出会うシーンは、ドタバタコメディーのようで、威嚇し合っているようにも見えて、笑えるシーンになっていました。

 愛子さんは、向島電機の工場で働く女性社員たちが暮らす「乙女寮」の舎監という立場でした。みね子たちが集団就職で上京するときに駅に迎えにきてくれたりと、なにかと面倒を見てくれていました。

 しかし、どこか抜けたところがあります。そこが、しっかりものの高子さんとの違いです。

 愛子さんは、不思議なふわふわした空気を持っています。

 みね子と同僚たちが、お盆休みにさまざまな事情で実家に帰省できないため、海に行こうと計画しているのを聞きつけると、「(海水浴)ちょっと誘ってみて、断るから」と、意味不明なことを言ってみね子に詰め寄ります。

 みね子が困惑しつつも、愛子さんの指示通り「海水浴しませんか?」と誘うと、「うん、行く!」と即答。このやり取りは愛子さんなりの冗談だと後で分かりますが、不思議なコミュニケーションをしてしまう人として描かれていました。