快適な睡眠は朝からスタート!

 さらに、「快適な睡眠は、実は朝の行動から始まっているのです」友野さんは続ける。

 カーテンはレースだけのほうが、朝の寝覚めがよいことが実験でわかっている。人は、まぶたを閉じていても光を感知しているので、夜が明けるのに従って、寝室内が明るくなり、それを感じて目覚めるのが一番健康的。遮光カーテンを使っている場合は、寝る前に10センチぐらいカーテンを開けておき、外が明るくなると室内も明るくなる環境をつくろう。

 朝の行動としては、以下の三つの行動がおすすめだ。

太陽の光を目の中に入れる
睡眠ホルモンのメラトニンの分泌が止まり、脳が朝を認識する。すると、その時から15時間後に眠くなるように、脳の中の予約スイッチが押される。

常温の水をコップ1杯飲む
就寝中に失った水分を補うとともに、自律神経のバランス、ホルモンの分泌、体温のリズム、神経伝達物質のリズムなどが整う。

朝食を取る
ヨーグルト、卵、乳製品、肉類、大豆製品などを食べてタンパク質を摂るといい。タンパク質に含まれるトリプトファンという成分が日中の元気を支え、夜になるとメラトニンという睡眠ホルモンとなる。バナナにもトリプトファンが含まれる。菓子パンのように脂質が高い食品は、その後の脳の活動を抑えるのでNG。

 「睡眠は脳、心、体によい影響をもたらします。睡眠時間を削る方法を考えるのではなく、睡眠の質を上げ、睡眠時間を充実させることが、元気な明るい明日につながるのです。よい眠りでよい明日を迎えましょう」と、友野さんから働き女子へのエールが贈られて、第一部は終了した。

働き女子にとって睡眠は、「心によっても身体にとっても、ダイエットにも大事」と語る友野さん
働き女子にとって睡眠は、「心によっても身体にとっても、ダイエットにも大事」と語る友野さん