こんにちは、「ワークルールとお金の話」の佐佐木由美子です。以前から、働く女性を応援する情報共有の場として、「サロン・ド・グレース」を主宰しています。9月のサロンで取り上げた、これからの新しい働き方とワークルールについて、今回はお伝えしたいと思います。

超高齢化社会の現実 定年後の人生は30年近くある

 厚生労働省の発表によると、2016年における日本の平均寿命は、女性が87.14歳、男性が80.98歳といずれも過去最高を更新。内閣府の発表では、2050年には女性90.29歳、男性83.55歳になると見込まれています。

 仮に60歳で定年になっても、そこから先の人生が30年近くもあるのです。今後は、「定年まで真面目に勤め上げれば、年金で何とかなるだろう」とのんきに構えていられる時代ではありません。

 一方、年金(厚生年金の報酬比例部分)は、段階的に受給開始年齢が引き上げられており、昭和41年4月2日以降に生まれた女性は、65歳から支給が始まります。

 定年後、年金をもらい始めるまで空白期間が生じないように、下記3点のいずれかについて、高年齢者の雇用確保措置が法律で企業に義務付けられています。

●65歳まで定年引き上げ
●希望者全員65歳までの継続雇用制度の導入
●定年の廃止

 年金と雇用の問題はセットで考えられ、法律の見直しも図られてきました。

 私たちの人生は、思った以上に長いのです。仮に、現在35歳としても、平均寿命からみれば折り返し地点にも達していません。これからの長い人生を、自分らしく自立して生き抜くためには、働くこと、つまり(1)自分の能力を金銭に換えていく力を身に付けていくことが大切になります。