こんにちは。「ワークルールとお金の話」の社会保険労務士 佐佐木由美子です。私たちが日ごろ何気なく使っている「収入」という言葉。「所得」と同じ意味合いで使っている人もいるようですが、収入と所得とはまったく違うものです。今回は、その違いを確認しておきましょう。

手取り額は覚えているが……

 社会保険の手続きのため、「月収を教えてください」と、ある会社関係者にお願いしたところ、金額に端数があったので再度確認をしたら、月収ではなく「手取り額」だった、というエピソードがあります。

 毎月のように給与をもらっていても、収入と所得の違いを普段は意識することは、ほとんどありませんよね? とりあえず、給与がいくら振り込まれるか、という手取り額を意識している人が多いでしょう。

 しかし、知っておいたほうが良い場面というのが、今後出てくるかもしれません。例えば、ちょっとした副業をする場合。あるいは、家族を扶養したりする場合など。税金や社会保険のことは、普段会社にお任せであっても、時として自分で考えて行動しなければならないケースもあります。

(C)PIXTA
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