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仕事中に負ったケガ 健康保険証提示がNGの理由

2017年5月10日

労災保険の対象となるケガは自分で医療費を払う必要はない

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 こんにちは。「ワークルールとお金の話」の佐佐木由美子です。客先へ向かう途中に、足首を捻挫してしまった若菜さん。その後、彼女が取った行動は……。

客先へ直行する途中で転んでケガ これって労災なの?

 営業職として活躍している若菜さん。社内にいるよりも、客先を行き来することが日常茶飯事で、いつも外を飛び回っています。その日も、自宅から得意先へ直行することになっていました。パンツスーツに身を包み、さっそうと駅の階段を駆け下りていたそのとき、バランスを崩して転倒してしまいました。

 朝のラッシュ時で、駅は多くの人でごった返していました。「大丈夫ですか?」と声を掛けてくれる人はいましたが、いつまでも倒れ込んでいるわけにはいきません。何とか右足首の痛みをこらえて立ち上がり、改札を出ました。その日は、客先へ大事な資料を届けることになっていて、会社はすぐ近くです。コンビニエンスストアで、新しいストッキングを調達して、何気ない顔をして資料を届けることができました。

 その後、会社に戻って患部を冷やしていたら、痛みも多少収まってきたので、しばらくすればよくなるだろう、と思いました。しかし、翌日になっても腫れと痛みが残っていたので、半休を取って病院へ行ったところ、捻挫であることが分かりました。歩くことはできますが、数日間は無理をせずに、自宅で仕事をすることにしました。

 若菜さんの会社では、働き方改革の取り組みとして、誰でもテレワークを自由に利用できるようになったため、在宅勤務でカバーすることができたのです。ケガをしてみて、つくづくこうした制度があることは便利だと思いました。

在宅勤務のおかげで、無理して出社せずに済んだ若菜さん。しかし……(写真はイメージ)  (C) PIXTA

 若菜さんは、病院へ行ったときに、「階段で転んでしまった」と医師に伝えましたが、いつどこで転んだかまでは特に聞かれなかったので、答えませんでした。そして、いつも通りに保険証を提示して、治療を受けていたのです。

 それを後から知った総務部の担当者が、「労災じゃないですか! なんで早く言ってくれなかったんですか?」と、慌てて若菜さんに連絡をしてきました。

 若菜さんは、まさかそれが労災保険の対象となるケガという認識はなかったので、かえってびっくりしてしまいました……。

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Profile
佐佐木 由美子
佐佐木由美子(ささき・ゆみこ)
人事労務コンサルタント・社会保険労務士。米国企業日本法人を退職後、社会保険労務士事務所等に勤務。2005年3月、グレース・パートナーズ社労士事務所を開設し、現在に至る。女性の雇用問題に力を注ぎ、働く女性のための情報共有サロン【サロン・ド・グレース】を主宰。著書に「採用と雇用するときの労務管理と社会保険の手続きがまるごとわかる本」をはじめ、新聞・雑誌等メディアで活躍
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