こんにちは。毎週「お見合いおじさんは見た! 」のコラムをお届けしているライターの大宮です。前に話したかもしれませんが、最近の僕は「求めよさらば与えられん」状態ですよ。

 何を求めて与えられているのか。それはもちろん、独身で結婚願望があって外見も性格も良好な男女です。

 仕事中でもプライベートでもアンテナを立てまくっています。「素敵な人だな」と思ったら、「結婚はしているの? 恋人は?」なんて図々しく聞いてしまいますよ。完全にお節介ですね。

 不思議なことに、強く求めていると出会いが増えます。行動パターンは変えなくても、頭の中が「代理恋愛脳」になっているので、知り合ったすべての人がお見合い相手候補に見えてくるのです。話してみていい感じの人が既婚者だったりするとちょっとガッカリ。「いずれ独身に戻ったらぜひ知らせて!」なんて不吉なことを言いたくなります。

 ただし、我がオネット(大宮ネットワーク)の対象になるのは、基本的には女性28歳~39歳、男性32歳~44歳です。この年齢よりも若い人たちには僕のようなお見合いおじさんは必要ありません。結婚なんて気にしないで、好き勝手に恋をして人生経験を積んでほしいです。

 一方で40代以降の女性と40代後半以降の男性は、僕の手には負えません。率直に言って、お見合いの場では「引き合い」が少ないからです。年齢をはじめとする条件で見られがちな婚活で疲弊するよりも、独身生活を快適にして恋愛を楽しむことを心掛けたほうが良いと僕は思います。結果として、意外な人と恋人関係になって結婚することになるかもしれません。

 というわけで、オネット会員の最年長である北沢弘一さん(仮名、44歳)には来年の春までに卒業してもらいます。あと4カ月弱ですね。もしお相手が見つからなかったら? そんなことは考えずに、恋愛体温を高めてまいりましょう!

 僕の気合が天に通じたのか、知人とのランチの場で良き女性と巡り合いました。都内のインフラ系大企業に総合職として勤務する村上綾乃さん(仮名、34歳)です。知的できさくだけど、恋愛体質ではない美人、とお見受けしました。知人(既婚女性)も「村上さんは素晴らしい女性だから、ぜひお見合いを組んで!」と大いに推薦。同性からやたらに好かれる人はなぜか応援したくなります。

 僕が注目したポイントは、村上さんは北沢さんと同じ業界で働いていることです。北沢さんは地方で老舗中小企業を経営していて、村上さんは巨大企業の社員という立場の違いはありますが、業界が同じだと話もしやすいし、お互いの働き方を理解できますよね。

 会社員同士だと対抗意識やコンプレックスを持ってしまうこともあります。特に男性はアイデンティティーを勤務先と一致しやすいですよね。「うちの会社は君の会社に知名度でも時価総額でも負けている」なんていじけたりします。お前は大株主か、と突っ込みを入れたくなります。その点、北沢さんと村上さんはオーナー経営者と会社員の組み合わせなので心配ありません!

 すみません、つい興奮してしまいました。はやる気持ちを抑えて、双方にメールを送りましょう。すると、その日のうちに「ぜひお願いします」との返信が来ました。いいですね。この勢いが大事なんです。