こんにちは。毎週「お見合いおじさんは見た! 」のコラムをお届けしているライターの大宮です。本連載の読者には既婚者もいると思います。きっと恋バナ好きですよね。そんなあなたにお勧めの趣味があります。僕と同じようにボランティアの「お見合いエージェント」になることです。

 ずっと親しくしている友だちで「そろそろ結婚したい。いい人がいたら紹介して」と素直に頼んでくれる人が1人ぐらいはいるはずです。今までのあなたは「うん。わかった」と言いながらも積極的には行動していませんでしたよね。面倒くさいからではありません。誰かを紹介してもうまくいかず、友情にひびが入ることを恐れているからでしょう。

 この2年間、ほぼ毎月のようにお見合いや合コンをセッティングして、ことごとく失敗している僕は断言します。あなたを頼ってくれる人は、まともな大人であれば逆恨みなどは絶対にしません。お見合いがうまくいかなくても「紹介をしてくれてありがとう」と心から感謝するはずです。特に30歳を過ぎると、未婚の異性と出会う機会が急激に減って来るものですからね。手間暇をかけてチャンスを作ってあげただけでも素晴らしいことなのです。

 いつも気にかける人がいるという状況も心楽しいものですよ。病気の心配などとは違って、恋愛や結婚は前向きで明るい内容ですからね。「押し出しは弱いけれど人柄はすごくいい大切な友だち」に労力と愛情を注ぐことで、あなた自身の気持ちが穏やかになっていくこともあると思います。

 自慢ではありませんが、僕には常に8人もの「いつも気にかけている人」がいます。もちろん、我がオネット(大宮ネットワーク)のメンバーですよ。男女それぞれ4人を会員としてお世話をしています。

 僕はいろんな人と会って飲み交わしたりするのが仕事であり趣味でもあります。その際に素敵な独身者の情報が入ったりすると、「うちの〇〇さんとぴったり合うのでは?」と敏感に反応するようになりました。

 先日は、愛知県の自宅近くの飲み屋で知り合いのおじさん(50代後半)と飲んでいたら、「大宮さん、我が家には独身の娘が2人もいるんですよ。親のひいき目で美人だと思うんですけど、どうして結婚しないんですかね?」と相談されました。彼のスマホを見せてもらうと、温泉宿での家族写真が写っていて、確かにキレイな娘さんたちでした。聞けば、長女の千佳さん(仮名)のほうは金融機関にお勤めの32歳だとか。

 僕はそのおじさんが好きなのです。僕より20歳ぐらい年上で、ある会社の重役なのに、まったく偉ぶるところがありません。話し上手で聞き上手。お互いに丁寧語で静かに飲み交わしています。共通の趣味は飲み食いなので、良き居酒屋ではより一層楽しいのです。