考えの否定から対話や理解が始まる

反論されても、あなたが否定されているわけではない (C) PIXTA
反論されても、あなたが否定されているわけではない (C) PIXTA

 今回、友人が私のことを深く知ってくれながらも受け入れるのではなく「ホントにそうなの?」という本質を問うてくれたおかげで、近況報告のごはん会が人生における深刻な悩みが昇華するコーチングセッションと変化しました。何でも話せる友人であり、プロのコーチである寺尾祐子さんには心より感謝しています。

 このように、あなたの意見を「うんうん分かるよ」「つらかったね」と共感するだけではなく「あなたの考え、ホントにそうなの?」と聞いてくれる存在は貴重です。特に女性は、意見が合わない=嫌いとなってしまい、コミュニケーションを自ら断ってしまったり、あの人には何を言ってもムダだと諦めたりする傾向にあります。しかし、その一瞬の言葉で相手のことを好き、嫌いと判断するのはもったいないことです。反論は自分をまるごと否定するものではないからです。

 それを知るためにも、年代や性別、職業を超えた友人を持ち、新しい視点を定期的に仕入れていきましょう。考えの否定は対話の始まりです。否定された! と身体を固くするのではなく、そういう意見もあるんだ、と肩の力を抜いてみると、また新たな自分に出会えるかもしれませんよ。

文/池田千恵 写真/PIXTA

プレゼンの仕方で損してない? せっかくの実力を埋もらせないで。
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