両親の愛が分かった瞬間

 私は小さい頃から「自分はダメだ」と思う気持が強かった一方で「自分はダメじゃない」という自己信頼感も同じく高いと感じていました。

 自分で自分を諦めないという気持ちは小さい頃から人一倍強く、矛盾した気持ちが両立するのがどうしてなのかが以前から不思議でしたが、それは、言葉は下手で不器用だけれど、行動で愛を示してくれていた両親の存在があったからだと気付きました。

 友人からこう言ってもらえた瞬間、両親に私は間違いなく愛されていたんだ、という温かな気持ちに包まれ、空を見上げて泣きながら宿泊先のホテルまで帰ったのでした。そして、私は両親のような不器用な人たちを応援したい、誤解されている人たちに言葉の力を持ってもらいたい、という思いで「しなやか発信力」を向上するという仕事をしているのだ、伝えることを諦めない人を応援したいのだと、天命が分かったような気がしました。