夢を現実にする人の「論理と情熱のバランス」

 夢をどんどん実現していく人は、論理・情熱・巻き込み力の三つのポイントを理解し、バランスよく備えています。論理だけだと冷たい人ですが、情熱だけだと痛い人です。あふれる情熱を論理でくるんできちんと発信できたとき、仲間を巻き込み大きな目標を達成できるようになります。

 一方、「勘違い夢語り」の人は、情熱だけで突っ走り、相手を「協力したい」という気持ちにさせることができずに空回りしています。

 あなたが「勘違い夢語り」で終わらないためにも、自分が実現したいことと、世の中のニーズがどう関連づけられて、自分の活動がどれだけ世の中の役に立つかを論理的に伝えられるよう意識しましょう。そうすれば、協力してくれる人の数もぐんと増えます。

勘違いのまま暴走しないための「PPTの法則」

 では「論理・情熱・巻き込み力」を備えるためには、具体的にどんなことに気をつければ良いのでしょうか。私は「PPTの法則」を意識することが重要だと考えています。

 PPTとは、以下の略です。

P(Purpose:目的) 目的を明確にする

P(Process:課程) 夢までの道のりを分析する

T(Teamwork:チームワーク) 相手に協力してもらえる自分になる

 あなたが夢を見つけて、達成していく課程には、かならずこのPPTが含まれています。

 明確な目的(Purpose)がないと、「何のために?」という相手の質問に答えることができませんし、周囲の意見にころころと左右されてしまいます。そのときどきで意見がブレる人の夢の実現に協力しようと思う人なんていません。

 夢までの課程(Process)を分析せず、ただ「うまくいけばいいな」とぼんやり願うだけなら、具体的なステップを踏み出すことができません。協力しようと思った相手がいたとしても、どうやって手をさしのべたら良いのか分からないので、いつまでたっても夢はかないません。

 Purpose(目的)、Process(過程)をしっかり考えた上で、周囲に相談したり、助けてくれそうな人を説得したり、楽しそうだから協力したい、と言ってもらえるように行動する、つまりチームワーク(Teamwork)を意識しなければ、孤軍奮闘で夢までの道のりは遠いものとなります。

 PPTはパズルのピースのようなもの。どれが欠けても夢をかなえることができないわけです。