ポイント2
不満がある時は代案とセットにしよう

 溜飲を下げるためだけに現状の不満をアピールすると、「この人は仕事ができない人だ」というレッテルを貼られて損をするので気をつけましょう。

 私が会社員時代の失敗談です。当時私は部署内のコミュニケーションがうまくいっていないという危機感を持っていました。上司に問題点や解決策を直接伝えるべきところを、上司はどうせ話を聞いてくれないと思い込み、上司を飛び越え、話を聞いてくれそうな上層部に不満として伝えてしまいました。そのときに返って来た答えは、次のようなものでした。

「じゃあ、具体的にどうすれば解決するの?」

「今のあなたの上司以外に、ふさわしい上司はどこにいるの?」

「代わりになる人は、どこでどうやって見つけるの?」

 深く考えずに不満をただ伝えてガス抜きをしてしまった私は、その質問にぐうの音もでませんでした。今振り返ると、上司に現状の不満を伝えるというプロセスを飛び越えてしまったのも間違いですし、不満だけをぶちまけて、改善案を示していなかったのも間違いです。この一件以来、不満と代案は必ずセットで持って行き、前向きな解決案があることを示すよう心がけるようになりました。