自分のことはもちろん、上司もスケジューリングするのが秘書の仕事。多方面から頼まれる仕事をさばき、ミスがないように終わらせなければいけません。現役秘書さんに1分1秒も惜しい毎日の中で、どのように仕事を効率化しているのか、独自のスキルを教えていただきました。

鈴木理加さん・31歳・秘書歴1年
鈴木理加さん・31歳・秘書歴1年

 がん治療・がんの免疫療法の開発を手掛ける企業・テラで、社長秘書として働く鈴木理加さん。鉄鋼会社での営業、法律事務所での秘書を経て、3カ月前に現在の職場へ転職。募集条件が「社長秘書兼営業ができる人」だったため、主に午前中はオフィスで秘書業務、午後は営業業務というスケジュールになっています。

 「今はまだ手探りで仕事を進めている状態」だと話す鈴木さんですが、お話を伺うと高いパフォーマンスを発揮するため、さまざまな努力を重ねていました。

 まずは鈴木さんのスケジュールを拝見しましょう。

<秘書職・鈴木理加さん 12月某日のタイムスケジュール>
6:00 起床
6:30 晴れた日は近所の公園で約4キロのランニング
7:00 朝食
8:00
9:00
9:30 出社
<秘書業務>PC 、スマホのショートメール、Facebookのメッセージ、LINEなどに入っているメールをすべてチェックし、更新したスケジュールを社長に連絡する。郵便物の開封、必要書類の仕分け、名刺管理、経費精算、社長デスクの掃除などを行う
10:00
11:00
12:00 ランチ
13:00 <営業>午後いっぱい医療機関を訪問して営業活動
14:00
15:00
16:00
17:00
18:00
18:30 終業
19:00 週2~3回の割合でジムへ
20:00 友人と食事、飲み会
21:00
22:00
23:00 帰宅
24:00 就寝

 スケジュール表で見ると、午後の予定は一見シンプルですが、営業に出ている途中も各方面からの電話やメール連絡はひっきりなしに入り、「3分に一度は新着メールがないか、確認しないと心配」だといいます。そんなときに活躍するのが「スマホの2台持ち」です。

電話をしながらメモを取る、鈴木さん流の「スマホ2台持ち」ワザ
電話をしながらメモを取る、鈴木さん流の「スマホ2台持ち」ワザ
電話をしながらメモを取る、鈴木さん流の「スマホ2台持ち」ワザ

 「1台は会社貸与のスマホ、もう1台は個人スマホですが、2台持っていると電話をしながら、もう1台でメモを取れるんです。会社のスマホは必ずコートや上着の右ポケットへ入れ、利き手でサッと取り出せるようにしています」(鈴木さん)

 試しに取材陣の前でスマホを取り出してもらったところ、敏速な動作が美しく、プロ意識の高さを感じました。