自分のことはもちろん、上司もスケジューリングするのが秘書の仕事。多方面から頼まれる仕事をさばき、ミスがないように終わらせなければいけません。現役秘書さんに1分1秒も惜しい毎日の中で、どのように仕事を効率化しているのか、独自のスキルを教えていただきました。
現在、外資系企業で会長秘書を務めている村木万葉さん。ボスのスケジュール管理などの秘書業務以外にも3部署の営業事務、経理を担当しています。村木さんはワーキングマザーでもあるため、これらすべての業務を9時30分~16時30分の時短勤務中に終わらせているというから、もはや神業です!
「秘書歴7年半になり、どんなトラブルにも対応できるようになりました」とはいうものの、いったいどうすれば日々の業務を遂行できるのでしょうか。
まずは村木さんの1日のスケジュールを追っていきましょう。
6:00 | 起床、身支度、朝食 |
7:00 | 子ども起床、登園準備 |
8:00 | 保育園登園、出勤 |
9:00 | <始業> ★手帳を開き、当日のスケジュール・TO DOリストをチェック |
10:00 | 営業事務・経理業務(経費精算、請求書発行リマインド) 秘書業務(到着時刻の連絡、予定先に電話・メール) 営業事務・経理業務(手配漏れ確認メール) |
11:00 | 営業事務・経理業務(新規プロジェクト登録、納品チェック) 営業事務・経理業務(新入社員への説明、請求書発行・発送) |
12:00 | 秘書業務(打ち合わせ、お弁当手配) |
13:00 | <外出> ランチ(来客用軽食の買い物と忘年会の会場下見も兼ねる) |
14:00 | 秘書業務(忘年会の手配・連絡・注文) |
15:00 | 秘書業務(年末ギフト手配・封入・発送) |
16:00 | <終業まで1時間> ★TO DOリストのやり忘れチェック |
17:00 | <終業> 手帳は会社に置いて、退社 |
18:00 | 保育園お迎え |
19:00 | お風呂、夕食 |
20:00 | 子どもとヒーローごっこ |
21:00 | 子ども就寝……希望かなわず遊びが続く |
22:00 | やっと子ども就寝 |
23:00 | メールチェック、読書など |
24:00 | 就寝 |
まさに朝起きてから出社後、そして帰宅してベッドに入るまで、息つく暇もない忙しさ。ただ、その日に取り掛かる仕事の順序はあえて決めていないそうです。その理由は?
「各方面からさまざまな指示が飛んでくるため、『何時に○○をする』と細かく決めていても、その通りにはいかないためです」と村木さんは説明します。
仕事の進め方のポイントは、「毎朝、デスクで手帳を開いたら『今日中にすべきこと』を確認すること」だそう。すべきことを俯瞰(ふかん)することで、臨機応変に進めることが可能になるといいます。また終業1時間前には、やり残しがないかどうかTO DOリストを再チェックすることで、仕事を自宅に持ち帰ることを防ぐことができるといいます。
そんな村木さんの具体的な仕事の手法は、次のページにまとめました。