仕事のことは、すっぱり忘れて寝る!

 20代の頃は営業職として働き、不眠不休だったという村木さん。睡眠不足がたたり、「大事なアポイントの時間に起床した」こともあったとか。その失敗から「仕事漬けの毎日ではミスが出る」と悟り、今は毎日6時間の睡眠を取るようにしています。決して十分とはいえませんが、せめて深く眠るために、「仕事のことはすっぱり忘れて寝る」よう心掛けています。

 「仕事のことを気にしていると夢に出てきて、心身ともに休まりませんよね。以前は私も夢のなかで仕事を進めてしまい、出社してから『あれ? この件は昨日解決したはずなのに……』と混乱することが多々ありました」と村木さん。

「仕事のことは忘れて寝ることを心掛けています」
「仕事のことは忘れて寝ることを心掛けています」

 今では、自宅ではなるべく業務メールを見ないようにしているといいます。「ただ、ちょっと矛盾しますが、さりげなく受信チェックだけしています。たまにびっくりするような緊急の案件が入っていることがあり、メール受信を全く確認しないのは精神衛生上よろしくないんです」(村木さん)

大事な予定は午前中に入れない

 村木さんのボスは72歳のオーストラリア人男性。高齢であることや体調面を考慮して、予定を詰め込み過ぎないようにしています。

 「ボスは車通勤で渋滞に巻き込まれることもあるため、重要案件はなるべく午後に入れるようにしています。また、昼の会食でお酒をお召しになる可能性がある場合は、重要案件はその日ではなく翌日に入れることも検討します」(村木さん)

 また、ボスが手書きした手帳をスキャンして、週に1度オンライン上で関係者に限定公開しています。「これは、子どもの急病などで、私がアポ入れの対応ができなくなったときの対策。ボスの予定を関係者と共有することで、急ぎの際には誰でもアポを取れるようになっています」(村木さん)

「質問」には「答え」で返す

 より確実で迅速なコミュニケーションを取るために、村木さんは「質問」には「答え」で返すという習慣を実践しているのだとか。

 「何か質問されたら、必ずその『答え』から返します。質問している相手が欲しいのは答えです。経緯や理由の説明は不要ですし、時間がもったいないと思います。『できない』と答える場合は、代案をいくつか出し、『こちらの案なら対応できますが、いかがですか』というようにしています」(村木さん)