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 豆を使った食事でも、たんぱく質が豊富な牛肉と同じような満腹感が得られることが米国の研究で明らかになった。

 男性14人(平均24歳)、女性14人(同25歳)に、牛肉あるいは豆※で作ったミートローフのどちらかを昼食に食べてもらい、1週間後にもう一方の食事をしてもらった。牛肉の食事にはたんぱく質26g、食物繊維3gが、豆の食事にはたんぱく質17g、食物繊維12gが含まれていた。2食とも全体のカロリーや脂肪分は同じ。昼食から3時間は自由におやつを食べてもらった。

 評価票を用いて満腹感を点数化してもらった結果、2つの食事で満腹感は変わらなかった。おやつの量も大きな違いはなく、夕食の摂取量も牛肉の食事で平均632kcal、豆の食事で611kcalと有意な違いはなかった。

 ただし胃腸の状態を尋ねたところ、ガスや腹部膨満感が豆の食事のほうが多かった。研究者らは、豆類の食物繊維によってガスが多くなったが、食物繊維は空腹感を遅らせ、食欲を調整するといっている。

(J Food Sci.;80,9,2088-2093,2015)
※豆の種類についての明記はなかった

日経ヘルス2016年1月号掲載記事を転載
この記事は雑誌記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります