腸腰筋ほぐし&ストレッチ

 「座りっぱなしの生活では、お尻の大殿筋は使われないので衰える。それにより、周りの筋肉が必要以上に使われて腰痛が起きたり、お尻が垂れるなど見た目の問題が引き起こされる」と岡部さんは指摘する。

 それなら大殿筋を鍛えようと筋トレを始めても、「腸腰筋が凝り固まった状態では、本来なら大殿筋に効くトレーニングを行っても、可動域を制限してしまいお尻の筋肉に効かせづらく、効果が出にくい」と岡部さん。

 まずは、美尻筋トレの前に、腸腰筋の筋膜ほぐしとストレッチで腸腰筋のこわばりを取り、お尻の筋肉が動きやすい状態にしよう。「ボールを当てたときに痛いところほど凝っているサイン。気持ちいいと感じるようになるまでほぐして」(岡部さん)。

【腸腰筋ほぐし】 ボールで筋膜をほぐす

筋肉が固まっていると、筋肉を覆う筋膜が癒着して動きが悪くなる。筋膜をほぐして筋肉の動きをよくしよう。腸腰筋は体の奥にあるので手では刺激できない。ボールを使おう。

(1) 腸腰筋は腰椎と大腿骨を結ぶ筋肉群の総称。腹筋の奥で、おへその脇から両脚の付け根あたりに位置する。

(2) 両ひじを床について腹ばいになり、左脚の付け根と床でボールを挟む。左ひざを直角に曲げ、ボールに体重をのせて30秒キープ。ボールの位置をおへその脇に向けてずらし、痛いと感じる部位で同様の動作を繰り返す。