真冬で肌の露出が少ないとはいえ、ニットの袖をまくったり、ボトムスから足元が少しのぞいたりなどふとしたときに気になるのがムダ毛。ボーボーに生やしっぱなしにしておくわけにもいきません。春を迎えるまであと3カ月。すっきりツルツルにしておきたいという人もいるのでは? 敵を制するにはまず敵を知るべし! ということで、今回は毛の構造や毛周期について学んでみたいと思います。ムダ毛はどうして次々と生えてくるのでしょうか。銀座ケイスキンクリニック院長の慶田朋子さんの解説でお届けします。

真冬でも、ふとしたときに気になるのがムダ毛です(C)PIXTA
真冬でも、ふとしたときに気になるのがムダ毛です(C)PIXTA

毛の構造、知っていますか?

 体毛には皮膚を保護したり、体温を保ったり、フェロモンを分泌するなど、部位ごとにそれぞれ役割があります。原始時代の人は動物のようにもっとフサフサと体毛が生えていましたが、洋服を着て、冷暖房の整った環境に暮らすようになった現代人の体毛は退化しました。

 昔に比べれば退化したとはいえ、気になるもの。腕や脚、ワキの下、ヒゲなどは、現代の働き女子にとってはなくても困ることはなく、むしろ見た目的にはなくしてしまいたいものですよね。毛は実はこんな構造になっています。

知っておきたい毛の構造
知っておきたい毛の構造

 毛包=毛を作る器官の拡大図です。皮膚の表面から見える部分は一般的に毛穴と呼ばれています。むだ毛を処理してもすぐに生えてくるのは、皮膚組織の一番深い部分に、毛を作る器官「毛母」があるため。

 「以前は毛母だけが毛の成長に関与していると考えられていましたが、毛母よりも表皮に近いところに“バルジ領域”という部分があることが2000年に発見され、ここが発毛の司令塔になっていることが分かりました」(慶田さん)