「夫に対しては、付き合う前から『こういう人と付き合って結婚したら、彼女や奥さんは幸せなんだろうな』と感じていました。

 私は当時20代後半でしたので、次に付き合う人とは結婚したいと思っていました。付き合い始めるとき、率直に『私は結婚願望があるのですが』と、はっきり伝えたことが結婚に結び付いたのだと思います。

 夫も、社内恋愛をする以上は責任が伴うものだし、結婚を前提に付き合ってみて、よっぽど価値観が違ったり、違和感があったりしなければ結婚したいと思っていたようです。

 『俺だって結婚願望あるよ。普通、あるでしょ』と返されました。付き合う当初から夫も結婚を視野に入れていてくれたので、あとはプロポーズのタイミングを計っていて。ちょうど付き合って1年の記念にプロポーズしてくれました」

仕事に対する姿勢も近くで見ていて尊敬できました (C) PIXTA
仕事に対する姿勢も近くで見ていて尊敬できました (C) PIXTA

――付き合うときに「結婚願望がある」と伝えるとは、これで最後の恋愛にするんだという気持ちの強さが伝わります。ひょっとしてIさんは恋愛に対して器用なのでは?

 「自分の恋愛については客観的に見れないけれど、女友達の恋愛相談は『こう言えばいいのに』『そんな言い方はけんかになるよ』など、冷静になって考えることができますよね。

 私の場合、自分の希望や思いをうまく相手に伝えることができるほうなのかもしれません。例えば、できれば相手からプロポーズしてもらいたいのに、早口で責め立てても相手の気持ちが盛り上がることはあまりありませんが、逆に黙って相手が気付くのを待つのも時間のムダだと思います。

 仕事の現場でも、取引先や部下にお願いしたいことを、責めたり、おとなしくただ待ったりするだけじゃ、話は進みませんよね。そういう場合は、相手に将来のよいイメージを抱いてもらうようにお話しすると思います」

――Iさんの恋愛観を伺っていると、仕事ができる女性は恋愛のコツをつかむのも上手なのでは、と思わされます。

 「恋愛はもちろんプレゼンなどしませんが(笑)、自分の本音や希望を柔らかく伝えるところは、仕事と恋愛、どちらにも通じることかもしれませんね」

文/飯田麻衣子 写真/PIXTA

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