• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

本当に不幸? 子供を作らなかった人の末路

2017年6月5日

女性のキャリアに詳しいコンサルタントの朝生容子氏に聞く

このエントリーをはてなブックマークに追加
Facebookでシェア

 官民一体となって「子育てに優しい社会作り」に邁進する日本。多くの企業で、「子育て中の社員が働きやすい環境」を整備しようと余念がない。けれど、そんな“子育て至上主義”の中で、何となく疎外感のようなものを感じている女性もいるのでは?
 「子育ては素晴らしい」「子供がいないのはかわいそう」。そんな社会の空気を感じて、「私って不幸かも……」と悩み続けている人だっているはずです。果たして本当に子供がいない人の末路は不幸なのか? 専門家に話を聞きました。(聞き手/日経ビジネス編集部デスク・鈴木信行)

この人に聞きました

朝生容子(あそう・ようこ)氏
キャリアコンサルタント/研修講師

1965 年生まれ。慶応義塾大学卒業後、大手通信会社に入社。その後、社会人向け教育機関で法人向け人材育成コンサルティングなどに従事し、2012 年から現職。フェイスブックページ「子どものいない人生を考える会」を運営。自らの不妊治療の失敗や、それに伴う仕事での挫折を契機に、キャリアコンサルタントとして独立。主に40 代以上の働く人を対象に年間200 人以上の相談に従事。子供を持たない立場からダイバーシティ実現のための研修などへの登壇や執筆活動も展開

——ひと昔前に比べれば、随分と多様な生き方を認めるようになった日本社会ですが、「子供がいないのは変」「かわいそう」という風潮は相変わらず根強く残っている、と感じる人も多いようです。

朝生:私は、若い頃の予想に反して、子供のいない人生を歩むことになり、「これからの生き方を考えたい」と思ったことから、フェイスブックページ「子どものいない人生を考える会」を開設し、運営しています。ゆるい運営なのに、予想以上にたくさんの方に読んでいただいていますが、寄せられた声から「幸せは子供がいてこそ」という価値観はいまだに根強い印象を受けます。

子供がいない人は「ダイバーシティの対象外」!

朝生:時に思いがけない場で、「子供がいるのが当たり前」という価値観に直面することがあります。2015年、ある団体が主催する「ダイバーシティ」をテーマにしたシンポジウムに参加したのですが、中身は完全に「子供を持つ女性を応援する会」でした。

 主催者の最後の挨拶は「私たちは今後もダイバーシティの精神を推し進め、子供を持つ女性を応援していきます」というものでした。その宣言自体は素晴らしいとは思うものの、「あれ、子供を持たない人は対象外なのか」と、ちょっともやもやした気持ちになりました。「ダイバーシティというのは本来、子供を持つ人も持たない人も、多様性を互いに認め合っていこうという精神なのでは?」と。

——なるほど。

朝生:子供がいない理由は人それぞれです。パターン分けすると大体、次のようになります。子供を作らないと積極的に決めた人たち。欲しくないわけではなかったが、結果として授からなかった人たち。子供が欲しくて不妊治療などの努力を尽くしたにもかかわらずできなかった人たちです。私は2番目と3番目のミックスですね。

 最後のグループの人の中には、治療の止め時に悩む人も少なくありません。医療技術の発達が、その悩みに拍車をかけます。不妊治療がなかなか成功せず、もう止めようと思っても、義理のお母さんに新しい方法を試したらと言われ続け、悩んでいる女性もいました。夫婦の問題なのに、女性側にそのプレッシャーがより強くなる傾向も見られます。

——そうかもしれません。

朝生:一方で、周囲から「なぜ子供を作らないの?」とあまりに言われるので、積極的に子供のいない人生を選んだにもかかわらず、「不妊治療したけどダメだった」ということにしている女性もいると聞きます。「私はかわいそうな人間です」というふりをすれば、周囲の“追及”も和らぐとのこと。

——今の雰囲気の中、「主体的に子供を作らなかった理由」などを語ろうものなら、そうでない人と議論になったり、説教されたりしそうですもんね。

朝生:子供を持つことへの意識は、女性の社会進出の進捗にも影響を受けています。男女雇用機会均等法(1986年施行)以前の世代は、出産後は退職して子育てに専念するのが一般的でした。育児休職が企業に定着し始めてから働き始めた若い世代では、「仕事と子育ての両立は当たり前」になりつつあります。

 両者の中間に位置する均等法世代やその少し下の世代は、日本で初めて企業で活躍する女性像が喧伝された一方で、まだ育休が普及していなかったこともあり、仕事と子育ての選択に悩む人も多かったようです。その結果、「子供のない人生」を選択した人もいるわけですが、ほかの世代と比べて過渡期特有の肩身の狭さを感じることも多かったかもしれません。


★日経ウーマンオンラインに関する簡単なアンケートにご協力ください

この記事をSNSにシェアする

このエントリーをはてなブックマークに追加
Facebookでシェア

Facebookコメント

※Facebookのコメント機能は、Facebookのソーシャルプラグイン機能を用いて実現してい ます。本機能、およびコメントの内容について、日経ウーマンオンラインは一切の責任を負い ません(日経ウーマンオンラインからのコメントを除く)。また、コメントを非表示にしたり、機能を停止することがあります。

関連キーワードから記事を探す
働き方暮らし方

Topics

CloseUp

WOL Selection

PAGE TOP

ログインしていません。

  • ログイン
  • 無料会員登録

Pickup

Focus

最新刊のご案内

  • 仕事を楽しむ 暮らしを楽しむ
    日経ウーマン 12月号

    特集:「部屋を片づけると勝手にお金が貯まる!7つの理由」大公開!年100万円貯めてる人の財布・冷蔵庫・クローゼット 特別付録:書くだけで貯め上手になる!マネー手帳 2018上半期

  • もっと健康に、もっと美しく
    日経ヘルス 12月号

    特集 ご飯OK!油OK!賢く食べて体脂肪オフ 「ラクにやせる 糖質・脂質 とり方の正解!」リバウント知らず、一生太らない!

  • 働くママ&パパに役立つウェブマガジン
    日経DUAL 11月号

    「日経DUAL」11月号は「地頭がいい子を育てる暮らし方」「DUAL独自調査!家事代行サービスランキング」2本の大型特集のほかに、【妊娠・復帰】【保育園】【小学低学年】【小学高学年】と、子どもの年齢を4つに分類し、それぞれの年齢で今知りたいノウハウをお届します。「中田敦彦 ユーチューバーの活躍に危機感があるから」「魔裟斗 最初は子どもなんて欲しくなかった」など注目の記事も満載です。

働く女性 必読の書

おすすめ本日経ウーマンの本日経ヘルス&プルミエの本

もっと見る

キャリア&スキル
就職・転職
働き方
副業
お仕事術
コミュニケーション術
資格・語学
マネー
PC・スマホ
教養・マナー
ウーマン・オブ・ザ・イヤー
ヘルス&ビューティ
ダイエット
カラダの悩み・病気
メンタルヘルス
健康レシピ・食材
メイクアップ
スキンケア
健康知識
ライフ
恋愛・結婚
人間関係の悩み
お買い物・節約術
整理・収納
ファッション
グルメ
エンタメ
旅行・お出かけ
暮らし方

日経BP社の書籍購入や雑誌の定期購読は、便利な日経BP書店で。オンラインで24時間承っています。

PC版 | モバイル版

日経ウーマンオンライン

広告をスキップ