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もし、トランプ大統領があなたの上司だったら

2018年4月26日

「無理難題」を真に受けてはいけない【大人の人間関係力】

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 コミュニケーションがうまく取れず、人間関係にストレスを感じて、仕事や生活が何だかうまくいかない──。そんな人に向けて、明治大学文学部教授・齊藤孝さんによる「人間関係力」の鍛え方をご紹介します。今回は「もし上司がトランプ大統領タイプだったら?」というお題に答えます。

齊藤 孝(さいとう・たかし)

1960年静岡県生まれ。明治大学文学部教授。東京大学法学部卒業。東京大学大学院教育学研究科博士課程等を経て現職。専門は教育学、身体論、コミュニケーション論。累計部数1000万部を超える著書を送り出したベストセラー作家でもある。2018年2月に、ビジネスに役立つ実践的な“人づき合いのコツ”をわかりやすく解説した『大人の人間関係力』を上梓。(写真:平野 敬久)

 就任から1年以上経った今でも、米国のトランプ大統領は常に話題の的だ。その歯に衣着せぬ物言いに、世界中の人々が翻弄されている感がある。直接対峙する政府関係者、各国首脳、グローバル企業のトップにとっては、なかなかタフな相手だろう。

 しかし考えてみれば、トランプ大統領のような人は私たちの周囲にも少なからずいる。例えば一代で事業を拡大させた叩き上げの社長などは、多かれ少なかれ似た傾向がある。自己肯定力や独断力が旺盛で、部下や取引先に対しても押しの一手。しかも事業がうまくいっているから、誰も反論できない。

 はたから観察する分には面白いが、問題は、こういう人物が自分の上司や交渉相手として対峙した場合。下手に接すれば、たちまち「You are fired!(おまえはクビだ!)」と宣告されかねない。

“常識に基づいた反論”はNG

気難しい上司をまた怒らせてしまった…… (C)PIXTA

 では、どうつき合えばいいか。

 まず根本的に、「道理」が通用すると考えてはいけない。前例がないとか、手続きが大変とか、リスクが大きすぎるといった理詰めの話を、トランプ大統領のようなタイプは嫌う。「お言葉ですが…」「ちょっと待ってください」といった“常識に基づいた反論”もNG。そういうものを自身の経験や勘で打ち破りながら、今日の地位を築いてきたからだ。

 重要なのは、道理や常識で立ち向かうことではなく、懐に飛び込んで「味方」であるとアピールすること。好き嫌いの感情を切り離し、戦略的に接し方を演出するのも、コミュニケーション力の一種だ。

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