『日経WOMAN』は、この1年に各界でもっとも活躍した働く女性に贈る「ウーマン・オブ・ザ・イヤー2017」を12月2日に発表した。デザインものづくり賞、「ドボジョ」キャリア開拓賞、チーム2017賞などの各賞に7人、そして大賞1人の計8人が今年のウーマン・オブ・ザ・イヤーに輝いた。

ウーマン・オブ・ザ・イヤー2017の受賞者と審査員などで記念撮影

 1999年から始まったウーマン・オブ・イヤーは今回で18回目を迎えた。年とともに少しずつ形を変えてきたが、今回は初めて240人の一般読者が参加し、表彰式会場は開会前から熱気に包まれた。

 表彰式は、日経ウーマン・安原ゆかり編集長の挨拶でスタートし、続いて各賞の発表が行われた。

 「食ビジネス革新賞」に選ばれたのは、食材ロスをなくし高回転率を実現する「未来食堂」代表の小林せかいさん(32歳)。ポロシャツにエプロンというユニフォーム姿で登壇した小林さんには審査員の早稲田大学ビジネススクール准教授・入山章栄さんから盾が授与された。

「食ビジネス革新賞」に選ばれた、「未来食堂」代表の小林せかいさん

 小林さんが「受賞による称賛の爆風で吹き飛ばされないように、一歩一歩小さくきちんと歩いていきたい」とユーモアを交えてスピーチすると、会場から笑いと大きな拍手が沸き起こった。

 「チーム2017賞」は、がん患者のための無料相談施設を開設したNPO法人マギーズ東京の共同代表理事・秋山正子さんと鈴木美穂さんが受賞した。

「チーム2017賞」を受賞した、NPO法人マギーズ東京・共同代表理事の鈴木美穂さん(写真左)

 ウーマン・オブ・イヤー初のチームでの受賞に対し、コモンズ投信取締役会長・渋澤健さんから盾が渡された。鈴木さんは「医療的信頼感のある秋山のチームと何もないけれど突破力がある私のチームが力を合わせることで実現したから、チーム2017賞はいちばんありがたい賞です!」と大きな笑顔を見せた。

 「子育て家庭応援ビジネス賞」に輝いたのは、制服のリサイクルを地域ビジネスに成長させたサンクラッドの馬場加奈子さん。

「子育て家庭応援ビジネス賞」に輝いた、サンクラッドの馬場加奈子さん

 ジャーナリストの佐々木俊尚さんから盾を受け取った馬場さんは「この事業を立ち上げようとしたときは、誰もが反対した。でも今では学校の先生や父母から応援され、全国で同じビジネスをやりたいという人がたくさん出てきています」と感無量の表情を見せた。

 「“ドボジョ”キャリア開拓賞」は土木業界で働く女性にスポットを当てた賞だ。ジャカルタの高架橋工事現場で所長を務める大林組の大西陽子さんは、ジャカルタから一時帰国して受賞式に参加。

「“ドボジョ”キャリア開拓賞」に、大林組の大西陽子さん

 プレゼンターのキャリアン代表取締役・河野真理子さんから盾を授与された大西さんは「入社当初はよく“なぜ女性なのに土木なの?”と聞かれたが、目の前で物ができあがっていくことに喜びを感じてやってきた。同じように頑張っている仲間を代表して賞がもらえて光栄です」と、22年にわたる会社員としての歩みに思いをはせた。

 「イノベーティブものづくり賞」を受賞したのは、世界初の技術を搭載したVR用ヘッドマウントディスプレーを発売したFOVEのCEO・小島由香さん。

「イノベーティブものづくり賞」を受賞したFOVEのCEO・小島由香さん

 ヘッドマウントディスプレーを頭に乗せて登壇した小島さんは、「盾を受け取ると製品を持てないから、装着してきました」と自慢の製品をPR。「自分1人ではできないことも、チームならできる。女性には大胆にいろんな人を巻き込んで、夢を叶えてほしい」と、自身の軌跡を振り返りつつ後進の女性たちにエールを送った。

 クリエイターと企業、地域をつないだロフトワークの代表取締役・林千晶さんは「デザインものづくり賞」に輝いた。

「デザインものづくり賞」に輝いた、ロフトワークの代表取締役・林千晶さん

 ジャーナリスト志望だった林さんは、キャスターの国谷裕子さんから盾を授与され「憧れの国谷さんから授与していただき、感激です」と感慨深げ。「ジャーナリストを諦めたとき、上司に“取材して人を元気づける側でなくても、何かを成し遂げて取材を受ける立場になれば同じようにメッセージを発信できる”と言われたことが実現できてうれしい!」と言葉をかみしめた。