産後脱毛の悩みが増えている

 四つ目の分娩後脱毛症は、産後脱毛という言葉で知られています。「最近は不妊治療が発達し、多胎妊娠などのハイリスク妊娠が増えているのでリカバーが悪いという方も。大体1年から1年半で元に戻りますが、女性ホルモンの低下によって後ろよりも前の方が毛の伸びが遅くなり、それを気にして来院される方もいます」(浜中さん)。一般的に女性は40~50代に入ると、前の毛と後ろの毛の伸びるスピードが合わなくなるものなのだそうです。

 女性ホルモンの分泌量は20代後半をピークに減少し、それによって髪と頭皮の変化は必ずやってきます。だからこそ、少しでもよい状態をキープするために「いかに自暴自棄にならずに、丁寧な生活をするかが大事」と浜中さん。中でも忙しい毎日の中で特に意識したいのが「免疫力の維持」です。「精神的、身体的なストレスから免疫力が落ちると髪が抜けやすくなるし、質も悪くなる。睡眠をきちんととって規則正しい生活を送り、しっかり栄養をつけることが第一」(浜中さん)

 ここで西沢さんから軍地さんに、「ファッションディレクターの立場で、髪を美しく見せる秘策みたいなものはありませんか?」という質問が。「私が尊敬するある方は、出かけるときに必ず髪をアップにして、フロントに逆毛でボリュームを出している。髪は真っ白だけどすごく美しいんです。大切なのはあきらめず一つ一つのディテールに手をかけることでは。鏡を見るときは正面だけではなく横もチェックして」と軍地さん。自身はオーガニックオイルなどでツヤを出すことも心がけているそうです。

 最後はセッションの協賛企業であるアンファーから、女性のホルモンバランスの変化に合わせて開発されたヘアケアブランド「スカルプDボーテ」の商品ラインアップも紹介されました。

「HAIR Medical BEAUTY&Co by SCALP D Beaute」のページ
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 また、同社のFacebookページ(URL:https://www.facebook.com/sd.beaute.angfa/を入力、あるいは「HAIR Medical BEAUTY&Co by SCALP D Beaute」で検索)を「いいね!」をしてメッセージを送ると、抽選で5名にスカルプDボーテをプレゼントするというキャンペーンも行っているそうです。

 「女性にはその年齢なりの美しさがある。今日のお話で、ピーク時に戻そうとするのではなく、下がってきたところでのベストを尽くすことが大切だと感じた」という軍地さんの言葉に集約される、年齢による変化と上手に付き合うためのヒントがつまった45分間でした。

文/谷口絵美 写真/清水知恵子