今月の日経ウーマンからの特集は「捨てる快感、始めよう!」を全5回にわたりお伝えいたします。1回目の本日は、「捨てることが快感になる!?その理由とは」です。モノを捨てたり、部屋を片付けたりするのが苦手な人も多いはず。けれど、捨て上手になると、お部屋だけでなく、ココロもスッキリするんです! そんな“快感な捨て方”を、早速マスター!

好きなものを残すことで自分らしさを見つける

 「あなたは片づけるのが得意?」というアンケートに、読者の半数以上が「得意ではない」と回答。忙しくて片づける時間がなかったり、興味の幅が広すぎてモノが増えたり…。今、自分の部屋が心地よくないという女性が少なくない。「そんな状態をスッキリさせるのには今は絶好のチャンス!」と言うのは、かたづけ士の小松易さん。

 「片づけには、面倒くさいイメージがつきまといますから、苦手な人が重い腰を上げるのはなかなか難しい。新しい年を迎える“区切り”のいい時期は、片づけのきっかけとしていい時期です」。そして、片づけプランの立て方から具体的な方法まで教えてくれた。

 「片づけられているのに、“片づけが苦手”と思っている人が多いんです」と話すのは、整理収納アドバイザーのすはらひろこさん。「“捨てるブーム”の影響で、捨てることにばかり注目が集まってしまいました。けれど本当は、捨てるものを決めるより、残したいものを選ぶことのほうが大切なんです」。そして、WOMAN世代の女性は“完璧に”捨てなくてもいいと話す。「20~30代は、モノが増えるのが当たり前の時期ですから」。ただし、捨てる努力はすること。

 「本当に好きなものは何かを考えて残しながら、そのほかのものを捨てましょう。すると、徐々に好みが分かってきます。若い頃にきちんと、残すものと捨てるものを選ぶことは、自分の好みを知るための大切なレッスンなんです」

 一方、「捨てられないときは、無理をしないこと」と話すのは、片づけ収納メンタルセラピストの勝間まなみさん。「片づけが苦手なのに無理に片づけたり、捨てたくないのに無理に捨てたりすると、ネガティブな感情が強くなってしまいます」。まずは、「片づけが苦手」「モノを捨てられない自分が嫌」という気持ちを受け入れる。そして、その時の気持ちをただ感じ続ける。すると、自然に「嫌だ」という気持ちがなくなる瞬間がある。「それが、ネガティブな感情を“捨てた”瞬間。そこから始めると、スムーズなんです」

 日々、ネガティブな感情を捨てて片づけることを続けるうちに、人生の決断力も身に付くという。「ネガティブな気持ちとどう付き合うか、何を選ぶのか。その心の動きは、モノでも人生でも同じです。日々の片づけを通じ、選ぶもの、捨てるものを決める能力を身に付けることは、人生の決断力も養います」

 まずは、新しい年の始まりに備えて、部屋の中のものを捨てることから! さらに、ココロのモヤモヤを捨てる方法も、一緒に身に付けていこう。