「何のために働いているのか、わからない。いっそ会社をやめようかな……」。そんな悩みを抱えているこじらせOLが、ふとしたきっかけから自分の「夢」に気づき、自分の生き方を大きく変えた――。そんなストーリーの小説『言い訳ばかりの私を変えた夢みたいな夢の話』を、本連載「才能がない人の夢のかなえ方」としてお送りしていきます。これはあなたの人生でも起こり得る、ごく普通のOLの、心をゆさぶる物語。

著者からのメッセージ:本連載の前書き「副業が会社バレ ピンチ、異動、そして夢が近づいた話」

【第一回】やる気のない私と変人の上司

 私は会社が嫌いだった。
 仕事も別に好きじゃないし、お給料のために苦痛な作業をしてるだけ。
 正社員じゃないし、いつ辞めてもいい。そう思っていた。
 だから、会社のあらゆることに興味が持てなかった。
 T関連の会社で、ウェブサイトの記事を作ったり、ウェブのシステムを作ったりするのが仕事。
 インターネットは24時間365日休みなしのもの。だから、社員の中にはトラブルに対応するために、すごく長い時間働いている人もいる。
 そんなの信じられなかった。

 私の勤務態度は、とても悪かったと思う。
 さすがに無断欠勤はしなかったけど、その日の朝になってから「体調が悪いので休みます」とメールして急に休んだり……特に具合が悪くなったわけでもないのに。

 そんな私が変わったきっかけがある。