「何のために働いているのかわからない」。そんなこじらせOLが主人公の小説『言い訳ばかりの私を変えた夢みたいな夢の話』を、本連載「才能がない人の夢のかなえ方」としてお送りしていきます。前回、上司が会社で自分の居場所を作るまでの努力を聞いたヤグチでしたが……。
前回までのお話→ 前書き、第一回、第二回、第三回、第四回、第五回、第六回、第七回、第八回、第九回、第十回、第十一回、第十二回、第十三回、第十四回:副業が会社バレ→クビを覚悟→希望の部署に異動 なぜ?
【第十五回】自分で居場所を作るには
私も、自分の活動を社内で理解してもらうために、努力しなければ。
まずは明日、カスタマーサポート部の人に、ちゃんと説明しよう。
記事は、安定してページビューを稼いでいる。大丈夫、会社に貢献している。これは実績としてアピールしてもいいはずだ。
2.5次元ミュージカルの評論家をやっている人が、「この記事はファンの心理をよくわかっている。読むべき」とツイッターに書いてくれたりしていた。こういう外部の人の評価も伝えよう。
「ほかにも、ツイッターで読者の感想を拾ってみるといいですよ。何かわかることがあるかもしれないし」と上司がアドバイスをくれた。それなら自分にもできる。
問題は、今後、社内で味方をしてくれる人が現れるかどうか、だな……。会社の新規事業につながる可能性がある、と言えればいいのだけれども。
「ミュージカルの記事が会社にメリットをもたらすことをアピールできるよう、準備してみます。チーフもミーティングでは同席をお願いしますね」
「はい。がんばりましょう」