理不尽さを感じたとき、海外での対処法

 海外で差別的なことに出くわしたときの対処法は、無作為、個人的な攻撃などどんな場面によるのかで、何段階かあると思います。一例として、次のようなものが挙げられます。

「~人だから」という理由で差別されるのは許しがたいことです (C) PIXTA
「~人だから」という理由で差別されるのは許しがたいことです (C) PIXTA

<無作為の場合>
例:デモや街中でいきなり攻撃を受ける
危険を伴うため、できるだけ関わらない。デモや危ない地域には近寄らない。

<公の場で受けたら>
例:飛行機内や宿泊先など
しっかりと声を上げて交渉・抗議する。

<日常的な場面で個人としての付き合いの中で>
例:近所の人、旅先のガイドさんなど
気持ちを伝え、お互いを理解し、歩み寄る。

 今回のAirbnbで被害に遭った女性は、SNSを通じて、理不尽な理由で宿泊をいきなり拒否されたとしっかりと声を上げました。ただ、泣き顔だったことがとても残念です。弱い立場でも毅然とした態度のほうが、人は話を聞いてくれるように思います。

 こうして自分たちばかりが被害を受けていると思うと、実は私たちも気付かないうちに差別をしていることもあります。欧米では「アジア人」と一括りなのに、そのアジア人同士ですら、互いにけん制し合っています。

 そういえば、あのよく焼けたクッキーのお話では、色を3種類に分けて、2種類を「失敗」かのような表現をしていました。

 でも、神様はきっと失敗したのではなくて、いろんな種類のクッキーを用意したんです。それぞれ違った味わいもいいものだと感じて、みんなで楽しんでほしかったのかもしれません。

文/上野陽子 写真/PIXTA

◆変更履歴:本文の表現を一部修正いたしました。(2017年5月9日)