「家鍋」に欠かせない「ポン酢」。一口にポン酢といっても、その中身はさまざま。ゆずはもちろん、ゆず以外の柑橘類を使ったポン酢もある。あなたのお好みは? こだわりのポン酢41種類を全国から取り寄せて、鍋と合わせて食べ比べてみた!

 柑橘類の果汁と醤油・酢・鰹節や昆布などから取っただしを合わせた調味料であるポン酢。主に鍋料理で取り分けた具材をつけて食べるつけダレとして使われているが、刺身に醤油の代わりに使ったり、サラダのドレッシングやから揚げに大根おろしとともに添えられたり、近年用途は広がっている。2011年にはゼリー状になったポン酢「ポン酢ジュレ」のブームもあった。また、受注生産品や柑橘類の収穫に合わせた期間限定生産品など、プレミアム感を押し出した商品も増えている。

 一口に「ポン酢」といっても、その中身や成り立ちはさまざまだ。醤油メーカーやお酢メーカーが作ったものもあれば、ゆずの生産者を中心に作られたものもある。今回は、(1)ゆずを含む複数の柑橘類をミックスしたもの、(2)ゆずのみを使ったもの、(3)ゆず以外の柑橘類や食材を使ったもの――の3タイプを日本全国から集め、ポン酢そのものの味と、水炊き鍋に合わせて食べ比べてみた。

北は青森県、南は宮崎県のメーカーから、こだわりの素材が自慢という41品を取り寄せてみた。価格帯は500mlで500円前後のものが中心。
北は青森県、南は宮崎県のメーカーから、こだわりの素材が自慢という41品を取り寄せてみた。価格帯は500mlで500円前後のものが中心。

 食べ比べを行ったのは、食に関する仕事をしている4名。出身地も関東・関西・九州と違い、それぞれのバックグラウンドからきた好みもある。味は鍋ものに合うポン酢を想定し、パッケージやボトルデザインなども含めて総合評価を行った。

プロフィール
中川あや
タベルノモデザイン 代表
中川あやさん
大学卒業後、大手内装デザイン・施工会社にて文化空間事業部にて、科学館、子供施設のデザイン・設計に携わる。その後飲食店設計部に異動後、都内飲食店舗のデザイン・設計・ディスプレイコーディネート・立地調査、メニューグラフィックデザインなどを行う。2014年2月よりフリーランスとして活動開始。

北本祐子
トレンドライター
北本祐子さん
出版社勤務をしながら、2000年よりデザート番長としての活動を開始。2008年にフリーランスとなり、新聞・雑誌・Web媒体などで新商品や新規店舗オープンなど、食やファッションなどの最新のトレンドに関する取材・執筆を行う。著書に『がんばる私にごほうびスイーツ』(大和書房刊)。

岩本留里子
ビジネス フード ファン 代表
岩本留里子さん
大手食品企業での管理部門経験を活かし、レストラン経営やメニュー開発のアドバイスを行う。飲食に携わる人材育成にも力をいれ、ジャパン・フードコーディネーター・スクールの講師も務める。子供を対象にした食育レッスンも好評。

伊能すみ子
フードアナリスト
伊能すみ子さん
民放気象番組ディレクターを経て、調理師専門学校を卒業。アジア料理を得意とし、旅をしながら食の楽しさを探求する。アジア観光、食文化などの執筆、講師を務めるほか、テレビの情報番組では飲食店トレンドや食材の活用法の提案をするなど、幅広く活動中。

 まずは、一般的なポン酢に多い、柑橘類ミックスのポン酢から比較!